岩手県の御当地季語
蘇民祭(新春の季語)1月から3月にかけて県内で行われる裸祭りであるが、旧暦正月七日の夜から行われる奥州市の黒石寺蘇民祭は、「黒石裸祭」とも呼ばれ、日本三大奇祭に数え上げられている。蘇民将来伝承に起源を持ち、災厄を払い五穀豊穣を願う行事となっている。
平泉藤原祭(春の季語)平泉で行われる「藤原まつり」は、「春の藤原まつり」と「秋の藤原まつり」があるが、春の方は「平泉藤原祭」として季語になっている。5月1日から5日まで、中尊寺や毛越寺で奥州藤原氏の供養祭が開催され、弁慶力餅競技大会や源義経公東下り行列などで賑わう。
岩手県を詠んだ俳句
夏草や兵どもが夢のあと 松尾芭蕉「奥の細道」の旅で、元禄2年5月13日(1689年6月29日)に、源義経の居館「高館」に昇って、義経が自害して果てた500年前に思いを馳せて生まれた名句である。
五月雨の降り残してや光堂 松尾芭蕉「夏草や~」の句を詠んだ後、中尊寺へと足をのばし、別当の案内で覆堂の中にある金色堂を見て詠まれたもの。
みちのくの町はいぶせき氷柱かな 山口青邨岩手県盛岡市出身の青邨が、「みちのく俳人」と呼ばれるきっかけともなった俳句である。