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井上井月 ●

象潟の雨なはらしそ合歓の花 季
山吹に名をよぶ程の滝もがな 季
落栗の座を定むるや窪溜り 季
親椀につぎ零したり今年酒 季
別れ端のきげむ直しや玉子酒 季
目出度さも人任せなり旅の春 季
何処やらに鶴の声聞く霞かな 季
降るとまで人には見せて花曇り 季
闇き夜も花の明りや西の旅 季
埋火や何を願ひの独りごと 季
迷惑の日も家礼とや煤払 季
今日ばかり花も時雨よ西行忌 季