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黒田杏子 ●

修二会僧たらたらたらと火の粉かな 季
一の橋二の橋ほたるふぶきけり 季
秋立つと酒田の雨を聴くばかり 季
まつくらな那須野ケ原の鉦叩 季
うつくしきもの献饌の走り藷 季
蹤いてゆく十一月の石畳 季
句を捨てゝしづかに年の改まり 季
髪剪つて六日の風の新しく 季
白葱のひかりの棒をいま刻む 季
ねぶた来る闇の記憶の無尽蔵 季
花満ちてゆく鈴の音の湧くやうに 季