俳句

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広瀬惟然 

水さつと鳥よふはふはふうはふは 
水鳥やむかふの岸へつういつうい 
ゆったりと寝たる在所や冬の梅 
水仙の花のみだれや藪屋敷 
衣更着のかさねや寒き蝶の羽 
ひよどりや霜の梢に鳴き渡り 
きりぎりすさあとらまへたはやとんだ 
両袖にただ何となく時雨かな 
おもたさの雪はらへともはらへとも 
梅の花あかいは赤いはあかいはな 
彦山のはなはひこひこ小春かな 
長いぞや曾根の松風寒いぞや 
下萌えもいまだ那須野の寒さかな 
引張てふとんぞ寒き笑ひ聲 
更け行くや水田の上の天の川 
銭百のちかひ出来たならの菊 
節季候や畳へ鶏を追ひ上げる 
飛んでまたみどりに入るや松むしり