波多野爽波 ●
チューリップ花びら外れかけてをり 季
大根の花や青空色足らぬ 季
海女たちに茅花の風の冷えてきし 季
種採るや洗ひざらしのものを着て 季
自転車の灯のはづみくる虫の原 季
船あしをゆるめ近づく島紅葉 季
冬空や猫塀づたひどこへもゆける 季
毛絲編む一つ想ひを追ひつづけ 季
鶴凍てて花の如きを糞りにけり 季
金魚玉とり落しなば鋪道の花 季
炬燵出て歩いてゆけば嵐山 季
骰子の一の目赤し春の山 季
鳥の巣に鳥が入つてゆくところ 季
あかあかと屏風の裾の忘れもの 季
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【中古】再読波多野爽波/邑書林/小林千史(単行本)
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