谺して山ほととぎすほしいまゝ

こだまして やまほととぎす ほしいまま

日本新名勝俳句で金賞となった英彦山の俳句

選者に高浜虚子を迎えて、1931年に大阪毎日新聞社が募集した「日本新名勝俳句」で、十万三千余句の中から帝国風景院賞(金賞)の20句に入った杉田久女の俳句である。山岳の部に選ばれた英彦山は、久女のフィールドではあったが、この句を得るために、4度も足を運んだという。
久女は随筆「日本新名勝俳句入選句」で、「とつぜんに何とも言へぬひゞきをもつた大きな声が、木立のむかうの谷まからきこえて来ました。それは単なる声といふよりも、英彦山そのものゝ山の精の声でした」と述べている。

「杉田久女句集」では「英彦山六句」の冒頭句となっており、そこには、「谺して山ほととぎすほしいまゝ」「橡の実のつぶて颪や豊前坊」「六助のさび鉄砲や秋の宮」「秋晴や由布にゐ向ふ高嶺茶屋」「坊毎に春水はしる筧かな」「三山の高嶺づたひや紅葉狩」が載る。

▶ 杉田久女の俳句



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