俳句

季語|蝸牛(かたつむり・かたつぶり・かぎゅう・でんでんむし)

三夏の季語 蝸牛

でで虫(ででむし)

蝸牛の俳句と季語陸に棲む巻貝の通称で、「マイマイ」などとも呼ぶ。殻のない種類は「ナメクジ」と呼ぶ。
日本では500以上に及ぶ種類の蝸牛が確認されており、その内で普通に見られるのはミスジマイマイなどである。植物を食して生活しているが、殻を形成するカルシウムを補給するために、湿ったコンクリートに集合する姿なども見られる。

殻の巻き方は遺伝子によって決まる。日本で見られる蝸牛の大部分は右巻き。
雌雄同体のものが大多数。生殖器に恋矢(れんし)と呼ばれるものを持つ種類は、交尾の際にこれを相手に突き刺す。突き刺された相手の寿命は縮む。

フランス料理に使われるエスカルゴは、リンゴマイマイ科に属する蝸牛の一種。日本にも、蝸牛を食べたり薬にしたりする文化があったが、広東住血線虫が寄生していたりなどして、人体に悪影響を及ぼす危険性もあるため、慎重を要する。

「かたつむり」の語源は、「笠」と、巻貝を意味する「つぶり」から来る「かさつぶり」との説がある。
寂蓮法師に

牛の子にふまるな庭のかたつぶり 角ありとても身をなたのみそ

との、過信を戒める歌がある。

【蝸牛の俳句】

足元へいつ来たりしよ蝸牛  小林一茶
かたつぶりけさとも同じあり所  黒柳召波

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