季語|蟇(ひき・ひきがえる)

三夏の季語 

蟾蜍(ひきがえる)ひき

蟇の俳句と季語ヒキガエル科に属す蛙の内、在来種はニホンヒキガエル・ナガレヒキガエル・アジアヒキガエルの3種。これに外来種のオオヒキガエルを加えた4種が、日本に分布している。ガマガエル・イボガエルの異名を持つ。
主に夜行性で、動きは鈍く、繁殖期以外は陸上で生活する。は春の季語であるが、蟇は夏の季語。

大道芸ともなっている「蝦蟇の油売り」は、皮膚のイボから出る有毒の体液を薬として売り歩いたものが元になっている。
淮南子に、西王母の不死の薬を盗み飲んだ嫦娥が、月に逃れて蟾蜍になったという伝説がある。

松尾芭蕉は、「古池や蛙とびこむ水の音」を詠んでより蛙に愛着を持ったと言われ、芭蕉記念館には遺愛の石蛙が存在する。「古池や~」はツチガエルのことだと言われているが、遺愛の石蛙はどう見ても蟇である。

【蟇の俳句】

雲を吐く口つきしたり蟇  小林一茶
凡人の雨夜覗くや蟇  佐藤惣之助

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