俳句

季語|露(つゆ)

三秋の季語 

白露(しらつゆ・はくろ)露けし(つゆけし)芋の露(しらつゆ・はくろ)・露葎(つゆむぐら)

露の俳句と季語大気中の水蒸気が、放射冷却などの影響で水滴となったものが「露」であり、秋の夜間などの気温低下の激しい時に発生する。露が凍結したものは「」である。
一般的に夜間に生成されるが、人との接触時間に応じて「朝露」「夜露」と呼び分けることがある。古い句では「秋露」として出てくることがあるが、現代では「露」で秋の季語となるために「秋露」を使用することは避ける傾向にある。
露は主に植物についた様子を歌うものであるが、特に水を弾く里芋の葉に着いた露は「芋の露」として特別である。この露は、「芋の葉の露」として、七夕の短冊に願い事を書くための墨をするのに使われる。

「露」は「あらわ」と読んだり、「つゆ知らず」などのように使用されることもあり、明白であることを指す言葉である。しかしまた、僅かであることを言う言葉でもあり、「露の命」「露の身」「露の世」などのように儚さをも表現する。
古くから、涙を指すものとしても知られる露は、

秋萩に置きたる露の風吹きて 落つる涙は留めかねつも(万葉集 山口女王)
あはれてふ言の葉ごとに置く露は 昔を恋ふる涙なりけり(古今和歌集 詠み人知らず)

などとして歌われる。

【露の俳句】

今日よりや書付消さん笠の露  松尾芭蕉
露の世は露の世ながらさりながら  小林一茶
芋の露連山影を正しうす  飯田蛇笏

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