俳句

季語|合歓の花(ねむのはな)

晩夏の季語 合歓の花

ねむり木(ねむりぎ)・ねぶの花(ねぶのはな)

合歓の花「歓喜」の花ことばを持つ。マメ科の落葉高木で、7月頃開花する。よって夏の季語となる。日本では、本州・四国・九州に自生。万葉集に合歡木(ねむ)として既にその名が見られ、

昼は咲き夜は恋ひ寝る合歓木の花君のみ見めや戯奴さへに見よ  紀女郎

我妹子が形見の合歓木は花のみに咲きてけだしく実にならじかも  大伴家持

我妹子を聞き都賀野辺のしなひ合歓木我れは忍びず間なくし思へば  よみ人しらず

の三首が載る。

夜になると葉を閉じるため、「眠り木」が転じてネムとなった。中国では、ネムノキが夫婦円満の象徴とされていることから、「合歓」の字が当てられた。

【合歓の花の俳句】

象潟や雨に西施がねぶの花  松尾芭蕉
雨の日やまだきにくれてねむの花  与謝蕪村

▶ 夏の季語になった花 見頃と名所

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