俳句

季語|向日葵(ひまわり)

晩夏の季語 向日葵

向日葵の俳句と季語北アメリカ原産の、キク科の一年草。一輪のヒマワリは、一つの花ではなく、外輪の黄色い花びらを構成する「舌状花」、内側の茶色い部分を構成する「筒状花」の集合体である。
太陽を追うように花を向けることから、向日葵(ひまわり)の名がつき、「あなただけを見つめる」という花言葉を持つ。ただし、竹下しづの女の句にあるように、花が咲ききってしまうと太陽を追いかけなくなり、普通は東を向いたままになる。

紀元前からインディアンは食用としており、16世紀にスペイン人が持ち帰ったことで西洋に広がった。日本には1660年頃、中国経由で伝わり、当初は「丈菊」と呼ばれた。江戸時代の絵師・伊藤若冲には「向日葵雄鳥図」があり、伝播とともに、比較的間を置かず広まったことが読み取れる。なお、大和本草(1709年)には、「花よからず、最も下品」とある。
この花を好んだ画家として、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホが知られており、生涯に12点のヒマワリを描いた。その内の一点は、損保ジャパン日本興亜美術館に常設されている。

ロシアやペルーでは国花になっている。日本では、福島県の三ノ倉高原ひまわり畑で250万本、北海道の北竜町ひまわりの里で150万本のヒマワリが花を咲かせる。東京近郊でも、神奈川県の座間市ひまわり畑が人気スポットとなっている。

【向日葵の俳句】

日を追はぬ大向日葵となりにけり  竹下しづの女

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