俳句

季語|山葵(わさび)

晩春の季語 山葵

山葵圃(わさびばたけ)山葵田(わさびだ)

山葵アブラナ科ワサビ属ワサビは、日本原産の植物で水がきれいな渓流や湿地に生育する。強い刺激性のある根茎や葉が、薬味や調味料となる。
育てる場所によって、水栽培で育てられる水山葵(谷山葵・沢山葵)と、畑で育てられる畑山葵(陸山葵)がある。水山葵は根茎が肥大するが、畑山葵は肥大があまりないために、葉山葵として収穫される。水栽培では、年間の水温差が少ないほど収量が増えるため、水が流れやすい斜面での生産となる。
伊豆や安曇野は有名な産地となっており、静岡市葵区の佛谷山の野生種を、江戸時代の初めに近くの湧水源に植え変えたことが、山葵栽培の始まりだとされる。日本では古くから食されており、飛鳥時代の木簡にもその名が見られる。
収穫は年中可能であるが、6月から7月がピークとなる。俳諧歳時記栞草(1851年)では春之部に分類されている。「和漢三才図会」の引用で、「二月種を下して、三四月苗を生ず」とある。
銭葵の葉に似ていることから山葵(やまあおい)の名がつけられ、沢に生えていることから沢葵とも呼ばれた。この「さわあおい」が短縮され「さわひ」となり、転訛して「わさび」になったとの語源説がある。

【山葵の俳句】

水浅し影もとどめず山葵生ふ  松本たかし

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