俳句

松尾芭蕉の鹿島紀行

鹿島紀行の日程表と句

「鹿島紀行」は、芭蕉亡きあと「鹿島詣」として1752年(宝暦2年)に刊行された佐藤本や、1790年(寛政2年)に「かしま紀行」として刊行された天理本がある。
鹿島の月見を目的として、貞享4年8月14日(1687年9月20日)に芭蕉庵から舟で発ち、禅の師である仏頂和尚の元で句を詠んだ、8月25日(10月1日)までの記録である。

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 鹿島紀行
貞享4年
(1687)
8月14日 江戸⇒(舟)⇒行徳⇒(徒歩)⇒八幡⇒(徒歩)⇒鎌谷⇒(徒歩)⇒布佐⇒(夜舟)⇒鹿島
8月15日  おりゝにかはらぬ空の月かげも
  ちゞのながめは雲のまにゝ(仏頂和尚)
 月はやし梢は雨を持ながら(桃青《芭蕉》)
 寺にねてまこと顔なる月見かな(桃青《芭蕉》)
 雨に寝て竹起かへるつきみかな(曾良)
 月さびし堂の軒端の雨しづく(宗波)
不明   神前
 此松の実ばへせし代や神の秋(桃青《芭蕉》)
 ぬぐはゞや石のおましの苔の露(宗波)
 膝折ルやかしこまり鳴鹿の声(曾良)
  田家
 かりかけし田づらのつるや里の秋(桃青《芭蕉》)
 夜田かりに我やとはれん里の月(宗波)
 賤の子やいねすりかけて月をみる(桃青《芭蕉》)
 いもの葉や月待里の焼ばたけ(桃青《芭蕉》)
  野
 もゝひきや一花摺の萩ごろも(曾良)
 はなの秋草に喰あく野馬哉(曾良)
 萩原や一よはやどせ山のいぬ(桃青《芭蕉》)
  帰路自準に宿ス
 塒せよわらほす宿の友すゞめ(主人《自準》)
 あきをこめたるくねの指杉(客《芭蕉》)
 月見んと汐引のぼる船とめて(曾良) 

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鹿島紀行の年の出来事

貞享4年3月25日に東山天皇即位。
生類憐れみの令が出される。