俳句

山形県の季語と俳句

山形県の御当地季語

紅の花(夏の季語)
エジプト原産、キク科ベニバナ属の一年草。江戸時代には最上川流域が産地で、「紅一匁金一匁」と言われるほどに高価で取引された。7月上旬には、県内各地で「べにばな祭」が開催される。

出羽三山祭(夏の季語)
7月15日に行われる、出羽三山神社の例祭。特殊神事「花祭」がある。

湯殿詣(夏の季語)
湯殿山に詣でることをいう。

化物祭(夏の季語)
5月25日に鶴岡天満宮で行われる「鶴岡天神祭」。奇抜な格好の「ばけもの」が、見物客に酒をふるまう。

芋煮会(秋の季語)
河川敷などで、里芋の鍋料理を作って食べる行事。全国的な風習ではあるが、特に山形県では盛んに行われ、9月に行われる中山町の芋煮会は日本一を標榜している。

松例祭(冬の季語)
出羽三山神社で12月31日から元旦にかけて行なわれる祭り。「つつが虫」と呼ぶ大松明の綱などを用いて行われる、羽黒修験の祭りのひとつ。

納豆汁(冬の季語)
納豆の味噌汁で、日本各地で食べられていたものであるが、山形ではペースト状にした納豆が使われ、郷土料理となっている。

黒川能(冬の季語)
鶴岡市の春日神社で2月1日から2日に行われる「王祇祭」で奉納されるのが黒川能。庄内地方固有の郷土芸能。

近江漬(冬の季語)
「おみ漬」とも呼び、近江商人が、捨てられていた野菜を塩漬けにしたのが始まり。

山形県を詠んだ俳句

閑さや岩にしみ入る蝉の声 松尾芭蕉
「奥の細道」の立石寺での句。訪れたのは、元禄2年5月27日(1689年7月13日)である。

暑き日を海にいれたり最上川 松尾芭蕉
「奥の細道」の酒田での句。元禄2年6月14日頃(1689年7月30日)、象潟に赴く前に立ち寄った酒田で詠まれた。

五月雨を集めてはやし最上川 松尾芭蕉
「奥の細道」に、「最上川のらんと、大石田と云所に日和を待」とある。

雲の峯幾つ崩て月の山 松尾芭蕉
「奥の細道」に、元禄2年6月8日(1689年7月24日)に月山に登ったことが記されている。

まゆはきを俤にして紅粉の花 松尾芭蕉
「奥の細道」の旅で、尾花沢に紅花問屋を営む豪商に会って詠まれた。

ずんずんと夏を流すや最上川 正岡子規
1893年の「奥の細道」を辿る旅行において、大石田でで詠まれた俳句。

ご当地季語と御当地俳句