俳句例句(季語から)



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月の頃は寐に行夏の川辺哉  杉山杉風
月の輪をゆり去る船や夜半の夏  杉田久女
青年子規みちのく跋扈したる夏  鈴木伸一
円墳のいただきに人夏はじめ  井上康明
安房の地図十六枚に夏は来ぬ  大屋達治
プラタナス夜もみどりなる夏は来ぬ  石田波郷
たんぽぽの花大いさよ蝦夷の夏  橋本多佳子
泉の底に一本の匙夏了る  飯島晴子
夏引の糸のもつれや妹か恋  伊藤松宇
夏芝居監物某出てすぐ死  小澤實
蚊のすねも達者に見ゆる夏の中  杉山杉風
八の字のふんばり強し夏の富士  葛飾北斎
果は我枕なるべし夏の富士  陶官鼠
身の上の夏や蓮の一枚葉  倉田葛三
ずんずんと夏を流すや最上川  正岡子規

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