俳句

俳句例句(季語から)



寒さ click ⇒ ≪解説≫

三つ星の上に月ある寒さかな  及川貞
叱られて次の間へ出る寒さかな  各務支考
問ひ詰めて人を泣かせし寒さかな  佐野美智
新しき墓にもの言ふ寒さかな  橋本榮治
くれなゐの色を見てゐる寒さかな  細見綾子
豆腐売けさの寒さをいひにけり  長谷川櫂
阿羅漢の笑ひすぎたる寒さかな  斎藤梅子
玄関のくらささむさもそのままに  深見けん二
避けがたき寒さに坐りつづけをり  松本たかし
老人と老人のゐる寒さかな  今井杏太郎
木曽殿と背中合せの寒さかな  島崎又玄
死にこぢれ死にこぢれつゝ寒さかな  小林一茶
大根に実の入る旅の寒さかな  斯波園女
うづくまるやくわんの下のさむさ哉  内藤丈草
百姓の鍬かたげ行くさむさかな  中川乙由
此団居凡兆の居ぬ寒さかな  内藤鳴雪
松風も骨になったる寒さかな  白井鳥酔
しかられて次の間へ出る寒さかな  各務支考
干足袋の日南に氷る寒さかな  大須賀乙字
灯火の口のわれたるさむさ哉  秋の坊

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