俳句

季語|鞦韆(ぶらんこ・ふらここ・しゅうせん・ゆさわり)

三春の季語 鞦韆

ふらここぶらんこ

ぶらんこ・鞦韆「鞦韆」と言えば、現在では、座板をぶら下げた揺動系遊具であるが、古くは中国の宮女が使った性的な遊び道具であったとも言われる。唐代には、冬至から105日後に、女性が鞦韆を用いる宮中儀礼があり、玄宗皇帝はそれを仙人となり天に登ることに見立てて、「半仙戯」の名をつけた。
日本では、嵯峨天皇の漢詩に「鞦韆篇」があり、ここにも春に鞦韆を楽しむ女性の姿が歌われている。

「ぶらんこ」の語源には諸説あるが、揺れる様を表す擬態語の「ぶらん」に接尾語「こ」をつけたという説や、ポルトガル語でバランスを意味する「balanço」からきたという説などが有力。「balanço」は、ポルトガルで鞦韆の意味でも使われており「バランソ」と発音する。

北宋の蘇東坡「春夜」は、鞦韆を取り上げたものとして、最も有名。

春宵一刻値千金
花有清香月有陰
歌管楼台声細細
鞦韆院落夜沈沈

「一刻千金」のもとになった漢詩である。

【鞦韆の俳句】

鞦韆は漕ぐべし愛は奪ふべし  三橋鷹女
鞦韆に腰かけて読む手紙かな  星野立子

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