俳句

季語|蜩(ひぐらし・かなかな)

初秋の季語 

かなかな

蜩の俳句と季語カメムシ目セミ科に属するの一種で、春蝉と近縁。朝夕に甲高い声で合唱し、「カナカナ」と聞きなす。
俳句を詠むに当たって、蝉は夏に分類されるが、蜩は秋に分類され、七十二候にも初秋に寒蝉鳴(ひぐらしなく)がある。しかし、実際には蝉の中でも春蝉に次いで早くから鳴き始め、梅雨時には合唱が始まり、9月くらいまでその声が聞こえる。

日が暮れる頃に合唱が聞かれることから、日を暮れさせるものとの意味で「ひぐらし」の名がついた。万葉集には蝉を詠んだ歌10首の内、9首が蜩の歌となっている。詠み人知らずの

ひぐらしは時と鳴けども片恋に たわや女われは時わかず泣く

は、片想いに泣く自らの立場と、時間通りに鳴く蜩の立場とを見事に対比させている。

【蜩の俳句】

蜩や一日一日をなきへらす  正岡子規
かなかなの鈴ふる雨となりにけり  久保田万太郎

【蜩の鳴き声】
北海道から奄美大島の各地に生息し、日の出・日の入り時を中心に、森の中で合唱する。6月下旬から9月頃まで鳴き声を聞くことができる。その鳴き声は「カナカナ」と聞きなす。(YouTube 動画)

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