俳句

季語|雨蛙(あまがえる・あまかわず)

三夏の季語 雨蛙

青蛙(あおがえる)枝蛙(えだかわず)

雨蛙の季語と俳句「蛙」とすれば春の季語になるが、「雨蛙」は夏の季語である。俳諧歳時記栞草では四月に分類されており、「枝蛙」「土鴨(どあう)」の名も出てくる。

雨蛙とは、ニホンアマガエルのことを指し、モリアオガエルを指す「青蛙」とは別種である。しかし、両種はよく似ている。やや小型で、目から耳にかけて黒い帯模様があるのが、ニホンアマガエルである。
両種ともに樹上で生活することから、「枝蛙」の異名を持つ。特にモリアオガエルは、木の枝に泡で包まれた卵塊を産みつけるという特色がある。
鳴くのは繁殖活動の一環であり、オスのみが合唱する。ただニホンアマガエルは、「雨蛙」の名の通り、雨が降りそうになると繁殖期でなくても鳴く。これを「雨鳴き」「レインコール」という。

【雨蛙の俳句】

雨蛙芭蕉にのりてそよぎけり  宝井其角
枝蛙泣くせはしさに踏みまよふ  水原秋桜子

【雨蛙の鳴き声】
ニホンアマガエルは、北海道から九州に生息している。3月頃に冬眠から覚めたニホンアマガエルは、暖かくなると水田や池などで繁殖活動をする。繁殖活動は8月頃まで続く。通常は緑色だが、土や枯葉が多い場所では茶色になる。(YouTube 動画)

【青蛙の鳴き声】
モリアオガエルは、日本の固有種で本州と佐渡島に分布。通常は森の中に棲んでいるが、繁殖期である4月から7月には、池や沼に現れる。水面にせり出した木の枝に産み付けられた卵塊でオタマジャクシとなり、雨の日に水面に落ちる。(YouTube 動画)

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