三夏の季語 毛虫
蝶や蛾の幼虫の内、毛や棘に覆われているものを「毛虫」という。蝶となるものではアカタテハやヒョウモンチョウ、蛾となるものではドクガやヒトリガなどの幼虫が毛虫と呼ばれる。
毛虫の中には毒を持ったものも存在し、毒針毛に触れるとかゆみを生じたりなどする。これら危険な毛虫には、ドクガ、ヒトリガ、カレハガ、イラガなどがある。
毛虫が見られるのは春から秋にかけてであるが、特に蛾の活動が活発になる5月頃からよく見られるようになる。人体に影響を与え植物を食する毛虫は、昔から積極的に駆除されてきたが、古くは棒の先に油をしみこませた布を巻き付け、それに火をつけてあぶり殺したりした。これを「毛虫焼く」という。
【毛虫の俳句】
毛虫焼く火のめらめらと美しき 木下夕爾