季語|摘草(つみくさ)

三春の季語 摘草

草摘む(くさつむ)蓬摘む(よもぎつむ)

摘草の季語春の行楽に草摘みがある。対象となるのは、土筆などの食用となるもの、紫雲英蒲公英などの花がある。食用となるものを摘む場合、「菜摘む」ともいう。
万葉集の冒頭に雄略天皇の歌で、

籠もよみ籠持ち 掘串もよみ掘串持ち この丘に菜摘ます子家告らせ 名告らさね そらみつ大和の国はおしなべてわれこそ居れ しきなべてわれこそ座せ われこそは告らめ 家をも名をも

があり、その他にも「菜摘」の歌は数首歌われており、春の行事であったことが伺える。
東洋学者の白川静は、草摘みは魂振りのためにする宗教的なものであったと指摘している。これは、七草粥を食することにもつながる。ただ、七草や若菜摘みは、「新春」が区分される現代では、新春の季語となる。

【摘草の俳句】

指先の傷やきのふの蓬摘み  能村登四郎

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