俳句

季語|萩(はぎ)

初秋の季語 

鹿鳴草(しかなぐさ・しかなきぐさ)・白萩(しらはぎ)

萩の俳句と季語マメ科ハギ属。秋の七草のひとつで、7月から10月に紫や白などの花をつける。痩せた土地でも良く育つため、緑化資材としても用いられる。中秋の名月に、ススキ・月見団子と共に供える。
花札の7月札は、「萩に猪」。徒然草の第十四段に、「恐ろしき猪のししも、臥猪の床といへば、やさしくなりぬ」とあるように、邪気を払う植物として知られた「萩」は「臥猪の床」と呼ばれ、猛々しさを和らげるものと考えられた。

万葉集に萩を詠んだ歌は142首が知られており、花を詠んだ歌では最多となっている。中でも大伴旅人は

わが岡にさ男鹿来鳴く初萩の 花嬬問ひに来鳴くさ男鹿

と歌い、萩の花を鹿の妻に見立てている。
毎年古株から生えてくることから「生え木」が、萩の語源になっていると考えられている。漢字の「萩」は、「秋」に草冠をつけた国字。中国での「萩」は、ヨモギの類を指す。

上島鬼貫の「独ごと」(1718年)には「萩はむかしより風にしたしみてそよぐの名あり」とある。

【萩の俳句】

一家に遊女もねたり萩と月  松尾芭蕉
行行てたふれ伏とも萩の原  河合曾良

▶ 秋の季語になった花 見頃と名所

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