俳句

季語|心太(ところてん・こころぶと)

三夏の季語 心太

心太の俳句と季語心太は、テングサなどの海藻をゆでて固めて作る。かつてはからし酢で食べていたとされる。現在では二杯酢で食べるのが一般的だが、黒蜜が用いられる関西スタイルも広く認知されている。
心太は、遣唐使によって入ってきたと考えられており、平安時代には既に「心太 (こころぶと)」の名で売られていた。これは、凝藻葉(こもるは)と呼ばれていた原料の俗称で、後に湯桶読みで「こころてい」になったとされる。それが、室町時代から江戸時代の間に「ところてん」に転訛した。

2018年、伊豆ところてん倶楽部の申請で、6月10日は「ところてんの日」に指定された。ところ(6)てん(10)の語呂合わせに因る。
天突きで突き出して成形するところから、「ところてん式」という言葉が生まれた。
心太を箸1本で食べるという風習が、名古屋を中心にして全国各地に点在している。「一本箸」は死者に供える一膳飯に用いるものであるからして、不思議な風習であるが、節約のためとの説が有力。

【心太の俳句】

ところてん逆しまに銀河三千尺  与謝蕪村
清滝の水汲ませてやところてん  松尾芭蕉



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