仲夏の季語 鯰
ナマズ目ナマズ科の魚の総称で、主にナマズと呼ばれるマナマズを指す。マナマズは、東アジアの河川や湖沼の泥底に生息する肉食性の淡水魚で、口ヒゲと幅広い口が特徴。
鯰は夏の季語になっているが、5月から6月は繁殖期にあたり、群れをなして浅い水域で繁殖活動をすることに因む。
現代日本では泥臭さを嫌って食されることは稀であるが、中国料理ではよく用いられ、日本でも、平安時代以前の古代からよく食されていたと考えられている。また、郷土料理として提供される地方もあり、養殖技術も確立されている。
水田文化との縁も深く、日本では古くから親しまれてきた魚であり、特に、ナマズが暴れて地震が起こるという俗説は有名である。
「鯰」は国字で、中国ではナマズのことを「鮎」と書く。
【鯰の俳句】
泥川の月夜に泛きぬ大鯰 青木月斗

俳句で「
「梅雨茸」という種類のキノコがあるということではなく、梅雨の時期に見られるキノコの総称である。キノコとは、カビと同じ糸状菌がつくる子実体や担子器果をいう。キノコは湿気を好むため、梅雨時には目にすることが多く、タマゴタケやテングタケなどが見られる。
「入梅」と言えば、かつては二十四節気の「芒種」の最初の壬の日とされ、6月11日頃であった。現在では暦に関係なく、
「流し」とは、楽器を持って酒場などを回って歌を歌ったり、客のリクエストに応じて伴奏をしたりすることや、その芸人をいう。昭和初期から見られた営業形態であるが、カラオケの普及とともに減少傾向にある。
オモダカ科オモダカ属オモダカは、中国原産で平安時代に渡来。現在では日本各地の水田や池などに見られる水生植物で、7月から10月頃に白い花を咲かせる。
ミソハギ科ヒシ属ヒシは、日本全国の池や沼などに自生する一年草の浮葉植物である。「
キョウチクトウ科キョウチクトウ属セイヨウキョウチクトウの亜種であるキョウチクトウは常緑広葉樹で、熱帯地域では一年中花が咲くが、日本では6月から9月頃に開花し、夏の季語となる。寒さには弱いため、生育するのは関東以南である。花の色は桃色であるが、赤や黄色、白などの園芸品種もある。
セリ科ウイキョウ属ウイキョウはヨーロッパ原産の多年草で、株全体からスパイシーな香りが漂う。
キジカクシ科リュウゼツラン亜科ギボウシ属の総称で、日本ではオオバギボウシやコバギボウシなどが山地の湿り気の多い場所に自生する。6月から7月頃に紫や白の花をつけるが、その蕾が擬宝珠に似ることから「擬宝珠」の名がついた。