季語|落葉(おちば)

三冬の季語 落葉

落葉籠(おちばかご)落葉焚(おちばたき)落葉掻(おちばかき)

落葉の俳句と季語散り落ちる木の葉のことを落葉というが、貴人の落としだねのことも「落葉(おちば)」という。

【落葉の俳句】

岨行けば音空を行く落葉かな  炭太祇

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季語|息白し(いきしろし)

三冬の季語 息白し

白息(しらいき)

息白しの俳句と季語吐く息が白く見えること。

【息白しの俳句】

さし寄せし暗き鏡に息白し  中村汀女

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季語|凍る(こおる)

三冬の季語 凍る

凍つ(いつ)凍つる(いつる)・氷る(こおる)

凍る俳句と季語「こおる」が表面的であるのに対して、「しむ(凍む)」は奥まで深くこおってゆく語感をもつ。新古今集に載る藤原家隆の和歌

志賀の浦や遠ざかりゆく波間より凍りて出づる有り明けの月

は、後拾遺和歌集に載る快覚法師の

小夜ふくるままに汀や凍るらむ遠ざかりゆく志賀の浦波

の本歌取り。
語源に関して「こおる」は、「凝ふ(こふ)」と「和る(おる)」の合成により成立。「こほる」とすれば「毀る」ともなり、壊れることを表す。

【凍るの俳句】

流れたき形に水の凍りけり  高田正子

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季語|冬の空(ふゆのそら)

三冬の季語 冬の空

冬空(ふゆぞら)・寒天(かんてん)・寒空(さむぞら・かんぞら)・冬天(とうてん)

冬の空の俳句と季語冬の空模様は、太平洋側と日本海側では大きく異なる。乾燥した日が続く太平洋側は晴天が多く、日本海側は雪になることが多い。

▶ 関連季語 冬

【冬の空の俳句】

去年のまゝ塀と冬空声もなし  秋元不死男

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季語|冬(ふゆ)

三冬の季語 

冬の日(ふゆのひ)冬うらら(ふゆうらら)冬眠(とうみん)冬籠り(ふゆごもり)冬籠(ふゆごもり)冬ざれ(ふゆざれ)冬ざるる(ふゆざるる)底冷え(そこびえ)・冷たし(つめたし)寒し(さむし)寒さ(さむさ)

冬の俳句と季語太陽暦では12月から2月まで、陰暦では10月から12月までを冬という。二十四節気では、立冬から立春の前日まで。語源は「冷ゆ(ひゆ)」にあるとする説が有力。
「芭蕉開眼の書」とも呼ばれる「冬の日」は、貞享元年(1684年)刊。「野ざらし紀行」の旅の折、名古屋で成る。

【冬の俳句】

冬すでに路標にまがふ墓一基  中村草田男
水枕ガバリと寒い海がある  西東三鬼

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季語|寒桜(かんざくら)

三冬の季語 寒桜

冬桜(ふゆざくら)・緋寒桜(ひかんざくら)

寒桜の俳句と季語ヤマザクラとマメザクラを交配したフユザクラは、11月から1月頃に花を咲かす。緋寒桜とも呼ばれるカンヒザクラは、これとは別種で、1月から3月頃に花を咲かせる。

▶ 関連季語 桜(春)

【寒桜の俳句】

咲くといふはかなきことを冬桜  半田信子

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季語|冬夕焼(ふゆゆうやけ)

三冬の季語 冬夕焼

寒夕焼(かんゆうやけ)冬茜(ふゆあかね)・寒茜(かんあかね)

冬夕焼の俳句と季語単に「夕焼」といった場合は夏。夕焼の翌日は晴れるという。

夕焼の言葉が成立したのは比較的新しく、江戸時代後半に「夕焼」を詠んだ句が散見される。季語となったのは明治以降である。なお、中世には「ほてり」と呼んでいたらしい。中国では夕焼に「霞」の字を当てる。「やけ」も夕焼けを指す言葉として使われているが、朝焼けにも使用されていることから、「やけ」とは「明け」あるいは「朱」の転訛かもしれない。

【冬夕焼の俳句】

路地染めて何をもたらす寒夕焼  菖蒲あや

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季語|冬の月(ふゆのつき)

三冬の季語 冬の月

冬満月(ふゆまんげつ)寒月(かんげつ)・月冴ゆ

冬の月の俳句と季語(英一蝶)単に「月」といえば秋。

月の語源は、太陽の次に明るいことから次(つく)が変化したものだと言われている。なお、古事記で月の神は三貴神に数え上げられ、イザナギの左目から生まれた太陽神アマテラスの次に、右目からツクヨミとして生まれている。

【冬の月の俳句】

木の影や我影動く冬の月  正岡子規
寒月や我ひとり行橋の音  炭太祇

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季語|冬の海(ふゆのうみ)

三冬の季語 冬の海

冬海(ふゆうみ)・冬の波(ふゆのなみ)冬の浪(ふゆのなみ)冬波(ふゆなみ)冬濤(ふゆなみ)冬の潮(ふゆのしお)寒潮(かんちょう)・氷海(ひょうかい)・冬の浜(ふゆのはま)

冬の海の俳句と季語大きいことを表す「う」と水の「み」が結びつき、「うみ」となった。また海は、母なる海として「産み」に結び付けられることもある。

【冬の海の俳句】

ふゆしほの音の昨日をわすれよと  久保田万太郎
たわむれに老い行く如し冬の海  永田耕衣

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