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大野林火 

かりがねの声の月下を重ならず 
さみだるる一燈長き坂を守り 
走馬燈しづかに待てばめぐりけり 
ねむりても旅の花火の胸にひらく 
仏法僧こだまかへして杉聳てり 
夜光虫岩を蝕むごとく燃ゆ 
栗の花咲きいづるより古びけり 
灯籠にしばらくのこる匂ひかな 
七夕の子の前髪を切りそろふ 
末枯の陽よりも濃くてマッチの火 
仏めく母におどろく寒燈下 
紙漉のこの婆死ねば一人減る 
年いよよ水のごとくに迎ふかな 
納めたる注連も雪被て道祖神 
蔦紅葉巌の結界とざしけり 
人絶えて長き橋長き夜を懸る 
本買へば表紙が匂ふ雪の暮 
雪の水車ごつとんことりもう止むか