俳句

季語|若葉(わかば)

初夏の季語 若葉

新緑(しんりょく)

若葉の季語生えたばかりの葉を言うが、若さ・新しさ・青さの象徴に用いられることもある季語。万葉集には見られず、一説には源氏物語での造語とも。源氏物語では玉鬘の歌として、

若葉さす野辺の小松を引き連れてもとの岩根を祈る今日かな

を載せる。

【若葉の俳句】

あらたうと青葉若葉の日の光  松尾芭蕉

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季語|牡丹(ぼたん)

初夏の季語 牡丹

ぼうたん・白牡丹(はくぼたん)・緋牡丹(ひぼたん)・牡丹園(ぼたんえん)・深見草(ふかみぐさ)・鎧草(よろいぐさ)

牡丹の俳句と季語花王とも呼ばれ、中国では古代よりもっとも親しまれてきた花である。隋の煬帝や、唐の則天武后が愛でたという伝説もある。根の樹皮は、「牡丹皮」として薬になる。日本には、天平時代に中国から入ってきたと見られている。李白は、楊貴妃を「花」として牡丹にたとえている。日本文学では「枕草子」に初出。古くは「ふかみ草」と言い、千載和歌集には賀茂重保の歌が載る。

人しれず思ふこころはふかみぐさ花咲きてこそ色に出でけれ

裏切りから身を滅ぼすことを指す「獅子身中の虫」という仏教用語があるが、牡丹の花の夜露はその薬となると言われ、獅子は牡丹の花から離れられない。それを基に、獅子に牡丹をあしらった芸術作品が数多く存在する。
「ボタン」は、漢語「牡丹」から来ている。接ぎ木で増やされたため「牡(オス)」の植物とみなされ、それに赤を表す「丹」をつけて表現された。つまり「赤い男」である。5月頃に見頃となるため、夏の季語となる。

【牡丹の俳句】

牡丹散て打かさなりぬ二三片  与謝蕪村
白牡丹といふといへども紅ほのか  高浜虚子

▶ 夏の季語になった花 見頃と名所

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季語|葉桜(はざくら)

初夏の季語 葉桜

桜若葉(さくらわかば)

季語花がすっかり散って、若葉となったころの桜。蕊が落ちて新緑に覆われるまでの桜の木を指す。

▶ 関連季語 桜(春)

【葉桜の俳句】

葉ざくらや南良に二日の泊り客  与謝蕪村

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