コスモス(こすもす)

仲秋の季語 コスモス

秋桜(あきざくら)

季語メキシコ原産、キク科の一年草。メキシコからスペインに渡り、コスモスと名づけられた。日本には明治12年に、イタリアから渡来。コスモスとは、ギリシャ語で秩序ある世界の意味で、宇宙を表す。「秋桜」の表記は、さだまさし作詞作曲の「秋桜」で初めて用いられた。花言葉は「真心」。

コスモスの君と言はれし人思ふ  山口青邨



野分(のわき)

仲秋の季語 野分

颱風(たいふう)台風(たいふう)

季語東経100°から180°までの北半球に発生する、最大風速17.2m/s以上の強い低気圧を台風という。その中心は「台風の目」と言われるが、下降気流となり、晴れ渡っている。
古くは、風が野の草を吹き分けるところから、野分(のわき、のわけ)と呼んだ。源氏物語二十八帖「野分」には、夕霧の幼い恋が歌われている。

風騒ぎむら雲まがふ夕べにも忘るる間なく忘られぬ君

台風の語源は、台湾や中国福建省の「大風」にあるという説が有力。それがヨーロッパで「typhoon」となり、漢字圏に逆輸入されて「颱風」となったと言われる。

一期はゆめ野分の鳥のただ狂へ  後藤綾子
芭蕉野分して盥に雨を聞く夜かな  松尾芭蕉



秋彼岸(あきひがん)

仲秋の季語 秋彼岸

後の彼岸(のちのひがん)秋分(しゅうぶん)

季語雑節の一つで、春分・秋分を中日とし、前後各3日を合わせた各7日間を彼岸と言い、秋分を中日とするものを秋彼岸、あるいは後の彼岸と呼ぶ。単に「彼岸」ならば、春の彼岸を指す。最初の日を「彼岸の入り」、最後の日を「彼岸明け」と言う。お彼岸にはお墓参りをし、おはぎを先祖に供え感謝し、極楽往生を願う。
真西に太陽が沈む春分・秋分に、遙か西方の極楽浄土に思いをはせたのが彼岸の始まり。大同元年(806年)、日本で初めて彼岸会が行われた。なお彼岸の行事は、インドや中国の仏教にはなく、日本独自のものだとされる。

語源は、サンスクリット語の Pāramitā つまり「波羅蜜」にあるとされ、これを意訳した「至彼岸」が元となっている。迷いや煩悩を川にたとえ、その向こうの涅槃を目指すもの。

風もなき秋の彼岸の綿帽子  上島鬼貫



名月(めいげつ)

仲秋の季語 名月

月見(つきみ)今日の月(きょうのつき)・望月(もちづき)・十六夜(いざよい)・既望(きぼう)・良夜(りょうや)無月(むげつ)・雨月(うげつ)・三日月(みかづき)

季語単に「月」といえば秋。仲秋に見る月は、待宵(14日)、十六夜(16日)、立待月(17日)、居待月(18日)、臥待月(19日)、更待月(20日)と、十五夜を挟んでそれぞれに名前がつく。

月の語源は、太陽の次に明るいことから次(つく)が変化したものだと言われている。なお、古事記で月の神は三貴神に数え上げられ、イザナギの左目から生まれた太陽神アマテラスの次に、右目からツクヨミとして生まれている。
満月のことを望月(もちづき)というが、「みてりつき(満月)」から来ているという説がある。月の模様がウサギに見えることから、中国では不老不死の薬をウサギが搗いているいると言われているが、日本では「もちづき」から「餅つき」と結び付けられた。

名月をとつてくれろと泣く子かな  小林一茶
名月や池をめぐりて夜もすがら  松尾芭蕉



曼珠沙華(まんじゅしゃげ・まんじゅしゃか)

仲秋の季語 曼珠沙華

彼岸花(ひがんばな)・死人花(しびとばな)・地獄花(じごくばな)・幽霊花(ゆうれいばな)・狐花(きつねばな)

季語「情熱」の花ことばを持つ。秋の彼岸に開花することから彼岸花ともいう。赤い花をつけるが、白いものなどもある。稲作の伝来とともに中国から入ってきたと言われている。古い文献にはほとんど登場しないが、これは、「火事につながる」「摘むと死人が出る」などと言われて、忌避されてきたからだと考えられる。実際、全体に毒を有し、そのまま食すと中枢神経を侵して死に至ることも。しかし、薬として活用されることもあり、毒抜きをすれば救荒食にもなる。

曼珠沙華の語源はサンスクリット語にあり、サンスクリット語では manjusaka と発音し「赤」を指す。

なかなか死ねない彼岸花さく  種田山頭火



初紅葉(はつもみじ)

仲秋の季語 初紅葉

季語その年、はじめて出現した紅葉。代表は楓。北海道の大雪山では9月頃から始まる。色づき始めると、完全に散るまで1カ月間は紅葉を楽しむことができる。
紅葉するという意の「もみつ」が、平安時代以降濁音化して「もみづ」となり「もみじ」の語源になったと言われている。尚、「もみつ」は染色に関わる言葉で、「揉み出づ」のこと。ベニバナを揉んでで染め上げた絹織物のことを、紅絹(もみ)といった。

山ふさぐこなたおもてや初紅葉  宝井其角