三春の季語 菫
すみれ草(すみれぐさ)・一夜草(ひとよぐさ)
在来種である菫は、日本各地に自生。花言葉は、「謙虚」「誠実」。万葉集にも「すみれ」あるいは「つほすみれ」として現れ、古くからすみれ摘みの習慣があったことが伺われる。山部赤人には次の歌があり、菫の別名「一夜草」の語源になった。
春の野にすみれ摘みにと来しわれそ野を懐かしみ一夜寝にける
スミレの語源は、植物学者牧野富太郎による、大工道具の「墨入れ」に似ていることから「すみれ」となったという説が有名。
すみれ草(すみれぐさ)・一夜草(ひとよぐさ)
在来種である菫は、日本各地に自生。花言葉は、「謙虚」「誠実」。万葉集にも「すみれ」あるいは「つほすみれ」として現れ、古くからすみれ摘みの習慣があったことが伺われる。山部赤人には次の歌があり、菫の別名「一夜草」の語源になった。
春の野にすみれ摘みにと来しわれそ野を懐かしみ一夜寝にける
スミレの語源は、植物学者牧野富太郎による、大工道具の「墨入れ」に似ていることから「すみれ」となったという説が有名。
万葉集にはすでに春雨が歌われている。よみ人しらずではあるが、
春雨のやまず降る降る我が恋ふる
人の目すらを相見せなくに
などがある。また、嘉永年間 (1848年~1855年) に流行した端唄に「春雨」がある。
春雨にしっぽり濡るる鶯の
羽風に匂う梅が香や
花にたわむれしおらしや
小鳥でさえもひと筋に
ねぐら定めぬ気はひとつ
わたしゃ鶯 主は梅
やがて身まま気ままになるならば
さあ鶯宿梅ぢゃないかいな
さあ何でもよいわいな
寒夕焼(かんゆうやけ)・冬茜(ふゆあかね)・寒茜(かんあかね)
単に「夕焼」といった場合は夏。夕焼の翌日は晴れるという。
夕焼の言葉が成立したのは比較的新しく、江戸時代後半に「夕焼」を詠んだ句が散見される。季語となったのは明治以降である。なお、中世には「ほてり」と呼んでいたらしい。中国では夕焼に「霞」の字を当てる。「やけ」も夕焼けを指す言葉として使われているが、朝焼けにも使用されていることから、「やけ」とは「明け」あるいは「朱」の転訛かもしれない。