季語|綿虫(わたむし)

初冬の季語 綿虫

大綿(おおわた)雪蛍(ゆきほたる)雪虫(ゆきむし)雪婆(ゆきばんば)

綿虫の俳句と季語アブラムシ科の昆虫で、白腺物質を分泌するものの通称。リンゴの害虫として知られるリンゴワタムシや、ワタアブラムシ、トドノネオオワタムシなどがある。
暖かい時期には単為生殖を行うが、越冬前に翅を持った成虫が現れ、交尾する。その、ふわふわと飛ぶ様が小雪のように見える。

春の季語となる「雪虫」もあるが、こちらは、初春の雪上に見られるセッケイカワゲラである。

【綿虫の俳句】

大綿の骸草の香したりけり  荒井和昭

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季語|咳(せき)

三冬の季語 

咳の俳句と季語「咳き(しわぶき)」ともいう。気道に侵入した異物を吐き出す防御反応が「咳」であり、体温が下がって免疫力が低下する冬場には、咳をすることが多くなる。また、乾燥しやすい冬場には、喉の粘液が薄くなり、咳が出やすい。
咳には、インフルエンザや新型コロナなどの病原体によるものや、喘息、アトピーによるものなど、様々な要因がある。また、その要因によって、痰のからまった咳になったり、乾いた咳になったりする。痰のからまった咳は下気道の病気、乾いた咳は上気道の病気を疑う必要がある。

【咳の俳句】

咳の子のなぞなぞあそびきりもなや  中村汀女
咳をしても一人  尾崎放哉

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季語|鰭酒(ひれざけ)

三冬の季語 鰭酒

季語と俳句と鰭酒河豚などの鰭を火で炙って、燗酒の中に入れたもの。琥珀色になり、独特のコクが出て香ばしい。
米の供給不足で三倍増醸清酒(三増酒)が出回った戦時中、その不味さを消すために考案された飲み方である。当時とは比べものにならないくらい美味い日本酒が出回る現在でも、日本酒の人気の飲み方として定着している。

ちなみに河豚の本場の下関では、河豚の刺身を燗酒の中に入れることがあり、これを「身酒」という。これも冬の季語である。

【鰭酒の俳句】

鰭酒や逢へば昔の物語  高浜年尾



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下関の板前が一枚一枚、河豚を丹念に引き美しく盛り付けたフグ刺し。トラフグ皮刺、ポ
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季語|雪見酒(ゆきみざけ)

晩冬の季語 雪見酒

雪見酒の俳句と季語雪を見ながら酒を飲むこと。「雪見の宴」は古くから日本にある風習で、「十訓抄」(1252年)には、白河院の雪見に「雪見酒」の記述が見られる。
雪を愛でながら盃を傾けるというのは、燗ができる日本酒ならではの特殊な楽しみ方で、昨今では、湯につかりながら雪見酒ができるということを売りにしている温泉旅館もある。

【雪見酒の俳句】

雪見酒一とくちふくむほがひかな  飯田蛇笏

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季語|寒造(かんづくり)

晩冬の季語 寒造

寒造の俳句と季語「寒造」とは、12月から2月頃に造られる日本酒の仕込み方法である。現在では、一年を通じて日本酒を醸造する「四季醸造」に相対する言葉として用いられることがある。
かつての酒は四季それぞれに造られ、冬場につくられるものを「寒酒」といった。貯蔵方法が改善され、日持ちする酒が造られ始める中で、1667年に伊丹で、「寒造り」が確立された。1673年には、酒の腐敗による米の無駄遣いなどを防止するために、幕府によって「寒造り令」が発令されて、酒造りは冬場に行われるものとなった。これは、農閑期を利用した杜氏集団が形成されることにつながったとも言われている。

【寒造の俳句】

奥深きその情けこそ寒づくり  西山宗因
並蔵はひびきの灘や寒作り  宝井其角

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季語|霜柱(しもばしら)

三冬の季語 霜柱

霜柱の俳句と季語地中の水分が毛管現象によって地表で柱状に凍結したものを「霜柱」と呼び、数センチの高さの氷柱になることもある。地中の水が凍ってできたものであり、水蒸気が昇華したとは異なる。
かたい土では発生せず、関東ローム層は霜柱をよく生じることで有名である。耕地によく生じるが、土が持ち上げられて植物が浮き上がる「霜崩れ」の被害につながる。
「新撰和歌六帖」(1243年)に藤原光俊の和歌が載る。

谷ふかみ岩屋にたてる霜柱 たれ冬籠るすみかなるらん

シソ科の植物に「シモバシラ」があるが、秋に花をつける植物で、枯れた茎に霜柱ができることからこの名がついた。

【霜柱の俳句】

霜柱はがねのこゑをはなちけり  石原八束

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季語|草の実(くさのみ)

三秋の季語 草の実

草の実の俳句と季語木にならない植物を「草」とか「草本」などと呼ぶが、日本に見られるものだけで6000種近くになる。俳句の世界では「草」と言えば山野草、人里植物、耕地雑草を指すが、これらを合わせると5000種になる。よって、実を結ぶ季節は秋に限られたものではないが、秋に実る植物は多い。「俳諧歳時記栞草」(1851年)にも、「諸草のたぐひ、春夏に花を開く者あれど、秋多き故、無名の草花を秋とす。実もまた然り」とある。

▶ 関連季語 秋草(秋)

【草の実の俳句】

いち早く枯れる草なれば実を結ぶ  野村朱鱗洞

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季語|小鳥(ことり)

仲秋の季語 小鳥

小鳥の俳句と季語渡って来る鳥も含めて、秋に見られる小型の鳥。「小鳥」の定義は難しいが、概ね手の平サイズの鳥で、水鳥は含まないことが多い。秋に渡ってくる小鳥としては、アトリ、ジョウビタキ、ヒワなどがある。

「小鳥」が秋の季語となったのは、「渡り鳥」の派生季語である「小鳥来る」に由来し、本来は「渡ってくる色々な小鳥」の意で「色鳥」と呼ぶ。かつては、山頂などに網を張ってこれらを捕獲したが、その時に使用する網を「小鳥網」と呼び、秋の風物詩であった。
また、秋に相撲人を召すことを「ことり使」と呼んだが、「小鳥」が秋の季語に昇格したのは、この古来の行事の影響もあったかもしれない。ただ、「小鳥」が秋の季語として定着したのは近年のことである。

【小鳥の俳句】

小鳥来て午後の紅茶のほしきころ  富安風生

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季語|すだち

晩秋の季語 すだち

糸瓜の季語と俳句漢字では「酢橘」と書き、代表的な「酢みかん」として、酢の代りに使用される「香酸柑橘類」に分類される。
原木は、徳島県鳴門市にあったとされ、現在でも徳島名産で、ほぼ100%を徳島県内で生産している。文献上は「大和本草」(1706年)に「リマン」として初出するが、太古からあったとの説もある。
徳島県では、「すだちくん」というイメージキャラクターを使って、全国にアピールしている。

実がなるのは8月から10月頃で、青いうちに出荷する。1980年代に全国に広く知られるようになり、現在ではハウス栽培もあり、年中入手することができる。

【すだちの俳句】

すだちしぼる手許や阿波の女なる  京極杞陽

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季語|摘草(つみくさ)

三春の季語 摘草

草摘む(くさつむ)蓬摘む(よもぎつむ)

摘草の季語春の行楽に草摘みがある。対象となるのは、土筆などの食用となるもの、紫雲英蒲公英などの花がある。食用となるものを摘む場合、「菜摘む」ともいう。
万葉集の冒頭に雄略天皇の歌で、

籠もよみ籠持ち 掘串もよみ掘串持ち この丘に菜摘ます子家告らせ 名告らさね そらみつ大和の国はおしなべてわれこそ居れ しきなべてわれこそ座せ われこそは告らめ 家をも名をも

があり、その他にも「菜摘」の歌は数首歌われており、春の行事であったことが伺える。
東洋学者の白川静は、草摘みは魂振りのためにする宗教的なものであったと指摘している。これは、七草粥を食することにもつながる。ただ、七草や若菜摘みは、「新春」が区分される現代では、新春の季語となる。

【摘草の俳句】

指先の傷やきのふの蓬摘み  能村登四郎

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