季語|チューリップ(ちゅーりっぷ)

晩春の季語 チューリップ

季語と俳句でチューリップユリ科チューリップ属の植物で、牡丹百合の名もある。和名は鬱金香(うこんこう)で、花の香りがウコンのように泥臭いことに由来する。チューリップの名は、オスマン帝国からヨーロッパに伝わった時に、誤って、ターバンのことである tülbend と伝わったことから来ている。

原産地はトルコのアナトリア地方で、チューリップで有名なオランダには16世紀頃伝わる。オランダは、チューリップ取引で栄え、17世紀にはじまった商品取引の元になったとされる。
オランダには、3人の騎士から求婚された少女が、悩んだ挙句、花になった話が伝わる。それぞれの騎士からの結納であった王冠・剣・財宝が、花・葉・球根になり、少女の名からチューリップと名付けられたとされる。
日本には、江戸時代後期に伝来したが普及せず、大正時代に入って富山や新潟で本格的な球根栽培が始まった。このことから、富山県と新潟県では県花に指定されている。
イラン・アフガニスタン・オランダ・トルコ・ハンガリーでは国花である。

【チューリップの俳句】

チューリップ喜びだけを持つてゐる  細見綾子

▶ 春の季語になった花 見頃と名所

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季語|クローバー(くろーばー)

晩春の季語 クローバー

苜蓿(うまごやし)・シロツメクサ・クローバ

季語 クローバーマメ目マメ科シャジクソウ属の多年草。原産地はヨーロッパで、4月から12月にかけて白い花を咲かせる。明治時代以降、牧草として導入されたものが野生化した帰化植物。窒素固定作用があり、緑化資材にも適している。
1846年にオランダから献上されたガラス製品に緩衝材として詰められていたことから、ツメクサと呼ばれ、白い花を咲かせることからシロツメクサ(白詰草)になった。アイルランドでは国花となっている。

三位一体を説明するために三つ葉のクローバーが用いられたことから、花言葉は「約束」。滅多に見つけられない四つ葉のクローバーの花言葉は、「幸運」となる。
因みに、四つ葉となるのには、遺伝的要因と環境的要因があるとされる。踏みつけられるなどして傷つけられると、四つ葉のクローバーになり易い。また、四つ葉以上の多くの葉をつけることもあり、56枚葉のものも発見されている。

よく似た植物にウマゴヤシ(苜蓿)があり、こちらはウマゴヤシ属になる。やや小ぶりの葉に、黄色い花をつける。ただし、ウマゴヤシをクローバー(シロツメクサ)の俗称とすることもある。

【クローバーの俳句】

クローバや制服に夢ありし頃  藤崎美枝子

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季語|藤(ふじ)

晩春の季語 

藤浪(ふじなみ)

季語と藤マメ科フジ属のつる性落葉木本。つるが右巻きの藤を「フジ(ノダフジ)」、左巻きの藤を「ヤマフジ(ノフジ)」といい、共に日本固有種。4月から5月に花を咲かせる。
花序は垂れ下がり、上から下へと咲いていく。 藤の花が、春風にそよぐ様は「藤浪」という。
藤の成長は早く、絡みついた宿主を枯らしてしまうことがあり、嫌われることもある。藤の葉は、太陽光が強いときには、身を守るために閉じる。

古来親しまれてきた藤は、生活の様々なところに利用されてきた。花を天ぷらにして食すほか、蔓を椅子に利用したり紙にしたりする。また、和弓は藤蔓を巻き付けることによって仕上げる。
聖徳太子の冠位十二階では、最高の官職に藤色をあてた。枕草子では「めでたきもの」として、「色あひ深く花房長く咲きたる藤の花、松にかかりたる」を、唐錦・飾り太刀・作り仏のもくゑに次いで挙げている。「藤」は女性の象徴とされ、男を象徴する「松」とともによく描かれている。
古事記の時代から文学に現れ、「秋山の下氷壮夫と春山の霞壮夫」の挿話がある。女神との結婚を賭けた下氷壮夫と霞壮夫の話で、霞壮夫の母が藤蔓で服や道具を仕立ててやると花を咲かせ、女神と結婚できたという話である。
万葉集では「藤浪」として詠み込まれることが多く、大伴四綱は

藤波の花は盛りになりにけり 奈良の都を思ほすや君

と歌っている。
中臣鎌足は、天智天皇から藤原朝臣姓を与えられ、名門藤原氏が生まれる。藤原の名は、鎌足の生地である大和国高市郡藤原にちなむ。藤原姓は全国に広がり、そこから佐藤・伊藤・斎藤など、様々な「藤」を持つ姓が分化した。

「藤」の漢字は、つるが上によじ登る草を表している。「ふじ」には、「伏(ふ)しつつ迸る(ち)」の意味があるとも言われる。
藤の名所には、ノダフジの命名のもととなった大阪市福島区野田や、藤原氏の氏神である春日大社などがある。東京では、亀戸天神社の藤棚が有名。

【藤の俳句】

草臥れて宿借るころや藤の花  松尾芭蕉

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季語|薊(あざみ)

晩春の季語 

眉はき(まゆはき)

季語と俳句で薊キク科アザミ属で、日本では100種類ほどが知られており、春から秋にかけて花が咲く。「薊」だけでは春の季語であるが、夏の季語となる「夏薊」、秋の季語である「富士薊」などがある。
日本での普通種はノアザミ。

紫だけでなく、黄色や赤色の花を咲かすアザミもある。多くの種類があるアザミは交雑しやすく、雑種を多く生じている。そのため、詳細な分類が難しい植物である。

葉や総苞にトゲがあるため、驚くという意味の「あざむ」が語源だと考えられている。古くは、婦人の眉払の形に似ていたため、「眉作(まゆつくり)の花」と呼んだ。「山ごぼう」として新芽や根を食す地方もある。
花言葉は「独立」「触れないで」「報復」「守護」。ノルウェー軍の侵攻を、薊のトゲを踏みしめる音で感知して勝利したことにちなみ、スコットランドでは国花となっている。

【薊の俳句】

この野道薊の外に花もなし  久保より江

▶ 春の季語になった花 見頃と名所

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季語|子猫(こねこ)

晩春の季語 子猫

孕猫(はらみねこ)猫の産(ねこのさん)猫の子(ねこのこ)親猫(おやねこ)

季語と俳句で子猫(猫とたわむれる婦人)猫の繁殖は1月から8月頃まで続き、妊娠期間は約65日。よって、冬場を除いて子猫は生まれるが、子猫が最も多くみられるのは春である。
猫は、一度の出産で2~6匹ほどが生まれる。生まれたてはオス・メスの区別が難しく、ひと月くらいしてはじめて判別できる。半年から一年たてば発情が始まるため、子猫の期間は1年ほどと短い。

▶ 関連季語 猫の恋(春)
▶ 俳句になった生物(猫)

【子猫の俳句】

猫の子の名なしがさきにもらはれし  久保より江
すでに名の付きし子猫をもらひ来し  片山由美子

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季語|桃の花(もものはな)

晩春の季語 桃の花

白桃(はくとう)緋桃(ひとう)

季語と俳句の桃の花「桃」といえば実を指し、秋の季語となる。また、桃の実に「白桃」があり、秋の季語ともなるが、白い花を咲かせる種類があり、「白桃」で花を指して、春の季語ともなる。
別名に三千世草(みちよぐさ)・三千歳草(みちとせぐさ)など。

桃は、バラ科モモ属の落葉小高木であり、花季は3月中旬から4月上旬。七十二候の「桃始笑」の頃咲き始めるため、現在の桃の節句には、花を見ることはない。
中国原産で、古代中国で第一番目の地位を得ていた桃は、多くの漢詩にも詠み込まれている。その代表は、代表的な祝婚歌とされる「詩経」の「桃夭」であろう。

桃之夭夭 灼灼其華
之子于帰 宜其室家

桃之夭夭 有蕡其実
之子于帰 宜其家室

桃之夭夭 其葉蓁蓁
之子于帰 宜其家人

万葉集では、大伴家持の

春の園紅にほふ桃の花 下照る道に出で立つをとめ

がよく知られている。また作者不詳ではあるが、

桃染めの浅らの衣浅らかに 思ひて妹に逢はむものかも

は、桃の花の色を、浅はかな色であると言っている。

桃と桜は見分けにくいが、桃の花弁には切れ込みがなく、やや尖ったイメージがある。また、花と同時に葉もつける。

【桃の花の俳句】

此ごろは夜雨夜雨や桃のはな  久村暁台
烈風や月下にさはぐ緋桃あり  原石鼎

▶ 春の季語になった花 見頃と名所

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季語|八十八夜(はちじゅうはちや)

晩春の季語 八十八夜

八十八夜の俳句と季語1656年の伊勢暦に記され、1685年からはじまる貞享暦に正式に採用された、日本独自の雑節のひとつ。
立春を起算日として88日目。5月上旬に当たる。「夜」がつくのは、月齢から日を数えていた太陰暦の名残とされる。
現在では「八十八夜」は「新茶の日」とされるが、八十八夜は春の季語、新茶は夏の季語である。
「八十八夜の別れ霜」などと言われるように、遅霜が発生することもある。

「八」「十」「八」の組み合わせで「米」の漢字となることから、農事の吉日。「茶摘」で歌われるように、この日に摘まれた新茶は縁起物となる。

▶ 関連季語 新茶(夏)

【八十八夜の俳句】

出流れの晩茶も八十八夜かな  正岡子規



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季語|穀雨(こくう)

晩春の季語 穀雨

穀雨の俳句と季語二十四節気のひとつで、太陽の黄経が30度に達した時を言い、太陽暦では4月20日頃。この日から、立夏前日までが「穀雨」と呼ばれる期間。
「百穀潤う」とも言われる、穀物の成長を促す暖かさがあり、種蒔きに最適な雨が降る。春の終わりを告げる雨である。

この期間の七十二候は、葭始生(あしはじめてしょうず)、霜止出苗(しもやんでなえいづる)、牡丹華(ぼたんはなさく)。

【穀雨の俳句】

苗床にうす日さしつつ穀雨かな  西山泊雲

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季語|柳(やなぎ)

晩春の季語 

風見草(かざみぐさ)・遊び草(あそびぐさ)

柳の俳句と季語日本で柳と言えば、主にシダレヤナギを指す。これは中国原産で、奈良時代に渡来した。雌雄の区分があり、日本で見られるもののほとんどは雄株。落葉性で、秋の終わりに一気に葉が散る。春には、葉をつけて、雌株は柳絮という綿毛を生じて実を飛散させる。

河畔に多く見られるのは、柳が水気の多い土地を好むことと、洪水で流されたものが茎伏せで繁殖したためである。また、生命力が強いことから、水害防止に水際に植えられてきた結果でもある。有名な「銀座の柳」も、同時に植えられた桜や松が、水害で枯死した結果残ったと言われている。
このようにシダレヤナギは、古くから街路樹として用いられてきた。これは、悪鬼を遠ざけるために植えられていた長安がモデルとなっており、長安を模して街づくりが行われた名残でもある。明治以降、桜がより好まれるようになるまで、街路樹と言えば柳であり、柳を取り上げた句も数多い。
しかし日本では、いつしか、シダレヤナギの枝を伝って霊が降りてくると言われるようになった。一般には、その佇まいが幽霊を連想させるからだと言われている。

ヤナギの漢字表記には「柳」と「楊」があり、枝が垂れ下がるシダレヤナギには「柳」、枝が立ち上がる種類には「楊」の字を当てる。万葉集では両方使われているが、明確な区分がなされているかは定かでない。次の歌は作者不詳の東歌。

楊奈疑こそ伐れば生えすれ世の人の 恋に死なむをいかにせよとぞ

「ヤナギ」の語源は「矢の木」であり、むかしは柳で矢が作られていた。

【柳の俳句】

ほんのりと日のあたりたる柳哉  志太野坡

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季語|木瓜の花(ぼけのはな)

晩春の季語 木瓜の花

更紗木瓜(さらさぼけ)

木瓜の花の俳句と季語バラ科ボケ属の落葉低木。朱紅色の緋木瓜、純白の白木瓜、紅と白とが混じる更紗木瓜などがある。原産地は中国で、日本には平安時代に入ってきたと見られている。木瓜は、「ぼっか」「もっか」とも読む。果実が瓜に似ているところから、木になる瓜の意で「木瓜」となった。花は3月から4月に見られるが、11月頃から花を咲かせる寒木瓜もあり、こちらは冬の季語になる。
「先駆者」という花言葉を持つ。

▶ 関連季語 寒木瓜(冬)

【木瓜の花の俳句】

だまされてをればたのしき木瓜の花  加藤楸邨

▶ 春の季語になった花 見頃と名所

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