仲春の季語 帰雁
帰る雁(かえるかり)・行雁(ゆくかり)・雁帰る(かりかえる)・去ぬる雁(いぬるかり)・雁の別れ(かりのわかれ)・雁の名残(かりのなごり)
「雁」と呼ばれるマガン、カリガネ、コクガン、ハクガン、ヒシクイなどは冬鳥として日本で越冬し、2月頃から北方へ帰っていく。七十二侯の「鴻雁北(こうがんきたへかえる)」は4月中旬となり、越冬地ではほとんど見られなくなるが、渡りの中継地となる北海道ではよく観察されるという。
津軽地方には雁風呂という風習がある。羽根を休めるためにくわえてきたとされる枝が、雁が去ったあとの浜辺に残っていると、その雁は命を落としたものと考え、その枝で風呂を焚き、供養をしたという。
「行雁」は春の季語となるが、「雁行」は秋の季語となる。
▶ 関連季語 雁(秋)

目覚める時間になっても体を起こさず、朝遅くまで寝ていることをいう。特に何時までということはないが、夏の季語で仮眠を指す「昼寝」とは性質が異なる。
プラタナスは、スズカケノキ科スズカケノキ属に属する植物の総称で、日本ではスズカケノキ・モミジバスズカケノキ・アメリカスズカケノキが見られる。落葉樹である上(夏は木陰を作り冬は陽を遮らない)、虫がつきにくく排気ガスにも強いことから街路樹としてよく利用され、ニレ・ボダイジュ・マロニエと共に「世界四大並木樹種」の一つに挙げられる。日本へは明治時代前半に持ち込まれ、街路樹としては、明治39年に東京都港区田村町交差点(新橋)に導入された。
寒の内(寒の入から立春の前日まで:1月5日頃から2月3日頃まで)に降る冷たい雨。寒々とした冬の雨を指す「寒雨(かんう)」とは異なる。
哺乳綱食肉目イヌ科タヌキ属タヌキ。極東にのみ生息していたが、毛皮目的で旧ソビエト連邦に持ち込まれ、それがヨーロッパなどに広がり、生態系を乱すとして問題になっている。
哺乳綱食肉目クマ科に属する動物の総称がクマであるが、これにはジャイアントパンダも含め、8種が属する。その内、日本に生息するのはツキノワグマとヒグマ(エゾヒグマ)であり、ツキノワグマは本州と四国に、ヒグマは北海道に生息する。最大のものは白熊と呼ばれるホッキョクグマで、日本では動物園で観察される。
漢字では「海鼠腸」と書くとおり、
軟骨魚綱板鰓亜綱に属する魚類のうち、鰓裂が体の側面にあるもの。鰓裂が下面にあるものはエイである。世界では553種、日本近海では約130種が確認されている。アオザメ(青鮫)・シュモクザメ(撞木鮫)などの、人喰鮫と呼ばれる獰猛な種類もある。また、大きなものは鱶(ふか)とも呼ばれ、古代には鰐(わに)とも呼ばれていた。
北海道や東北地方で作られる、