季語|夏の空(なつのそら)

三夏の季語 夏の空

夏空(なつぞら)夏の雲(なつのくも)夏雲(なつぐも・かうん)・夏の天(なつのてん)・夏天(かてん)

夏の空の俳句と季語主に、夏の晴れた空を指す。
空は、見上げる時に身体を反らすから「そら」とよばれるようになったとの説がある。なお、山幸彦で知られる天孫・日子穂穂出見を虚空津日高(そらつひこ)と呼ぶが、古くは、天と地上の間にある場所を虚空(そら)と呼んでいたと思われる。

【夏の空の俳句】

夏空へ雲のらくがき奔放に  富安風生

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季語|冬紅葉(ふゆもみじ)

初冬の季語 冬紅葉

残る紅葉(のこるもみじ)・紅葉散る(もみじちる)・散紅葉(ちるもみじ)・紅葉枯る(もみじかる)

冬紅葉の俳句と季語葉緑素がなくなりアントシアンなどの色素が蓄積して起こる、葉の赤変や黄変が「紅葉」で、紅葉することを「もみづ」という。
紅葉するという意の「もみつ」が、平安時代以降濁音化して「もみづ」となり「もみじ」の語源になったと言われている。尚、「もみつ」は染色に関わる言葉で、「揉み出づ」のこと。ベニバナを揉んでで染め上げた絹織物のことを、紅絹(もみ)といった。

紅葉」は秋の季語であるが、紅葉が見頃を迎えるのは、立冬を過ぎてからという地方が多い。

【冬紅葉の俳句】

冬紅葉冬のひかりをあつめけり  久保田万太郎

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季語|蔦紅葉(つたもみじ)

晩秋の季語 蔦紅葉

錦蔦(にしきづた)

蔦紅葉の季語と俳句ブドウ科ツタ属の蔦は「夏蔦」とも呼ばれ、9月から11月頃にかけて紅葉する。ウコギ科の「キヅタ」などは「冬蔦」とも呼ばれ、紅葉しない。
紅葉するという意味の「もみつ」が、平安時代以降濁音化して「もみづ」となり「もみじ」の語源になったと言われている。尚、「もみつ」は染色に関わる言葉で、「揉み出づ」のこと。ベニバナを揉んでで染め上げた絹織物のことを、紅絹(もみ)といった。「つた」の名称は、伝(つた)って伸びる性質から名づけられた。

【蔦紅葉の俳句】

蔦紅葉巌の結界とざしけり  大野林火

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季語|初紅葉(はつもみじ)

仲秋の季語 初紅葉

初紅葉の俳句と季語その年、はじめて出現した紅葉。代表は楓。北海道の大雪山では9月頃から始まる。色づき始めると、完全に散るまで1カ月間は紅葉を楽しむことができる。
紅葉するという意の「もみつ」が、平安時代以降濁音化して「もみづ」となり「もみじ」の語源になったと言われている。尚、「もみつ」は染色に関わる言葉で、「揉み出づ」のこと。ベニバナを揉んでで染め上げた絹織物のことを、紅絹(もみ)といった。

【初紅葉の俳句】

山ふさぐこなたおもてや初紅葉  宝井其角

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季語|紅葉(もみじ・こうよう)

晩秋の季語 紅葉

紅葉狩(もみじがり)紅葉山(もみじやま)・もみぢ葉(もみじば)・色葉(いろは)・夕紅葉(ゆうもみじ)・谷紅葉(たにもみじ)・紅葉見(もみじみ)・観楓(かんぷう)・紅葉酒(もみじざけ)・紅葉茶屋(もみじぢゃや)・黄葉(もみじ・こうよう)黄落(こうらく)末枯(うらがれ)末枯るる照葉(てりは)

紅葉の俳句と季語春の花・夏の時鳥・冬の雪とともに、四季を代表する景物。連俳では、花・時鳥・月・雪とともに、「五個の景物」になる。いずれにしても、秋の季語の代表のようなものである。

紅葉の実態は、葉緑素がなくなりアントシアンなどの色素が蓄積して起こる、葉の赤変や黄変。代表は楓。北海道の大雪山では9月頃から始まり、九州では12月中旬ころまで見られる。色づき始めると、完全に散るまで1カ月間は紅葉を楽しむことができる。桜と同じように、日本気象協会では紅葉情報を提供しており、紅葉前線としてメディアで取り上げられる。
「もみいづる」「もみづる」の動詞もある。古くは、紅葉するという意の「もみつ」が、平安時代以降濁音化して「もみづ」となり「もみじ」の語源になったと言われている。尚、「もみつ」は染色に関わる言葉で、「揉み出づ」のこと。ベニバナを揉んでで染め上げた絹織物のことを、紅絹(もみ)といった。

万葉集には黄葉で「もみち」と読み、100首あまりが載る。柿本人麻呂に

秋山に落つる黄葉しましくは な散り乱ひそ妹があたり見む

がある。また、伊勢物語の「楓のもみぢ」では、宮仕えする男が大和の女に向けて、自らの心を紅葉するもみじに掛けて

君がため手折れる枝は春ながら かくこそ秋のもみぢしにけれ

と歌うと、女がその心変わりを疑い

いつのまにうつろふ色のつきぬらむ 君が里には春なかるらし

と、飽き(秋)を連想させる歌を返すという話がある。

【紅葉の俳句】

うらをみせおもてを見せてちるもみじ  良寛
黄落や或る悲しみの受話器置く  平畑静塔

▶ 秋の季語になった花 見頃と名所

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季語|菜の花(なのはな)

晩春の季語 菜の花

花菜(はなな)・菜種の花(なたねのはな)・菜種菜(なたねな)・油菜(あぶらな)

菜の花の俳句と季語アブラナ科アブラナ属の花の総称で、種は菜種油の原料となることから、その植物を油菜ともいう。花を食するものは菜花という。晩春の季語ではあるが、年末に花をつけ始める地方もある。
「肴(な)」と語源が同じだと言われ、食用植物の花の意である。

【菜の花の俳句】

菜の花や月は東に日は西に  与謝蕪村
菜の花の遙かに黄なり筑後川  夏目漱石

▶ 春の季語になった花 見頃と名所

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季語|冬の海(ふゆのうみ)

三冬の季語 冬の海

冬海(ふゆうみ)・冬の波(ふゆのなみ)冬の浪(ふゆのなみ)冬波(ふゆなみ)冬濤(ふゆなみ)冬の潮(ふゆのしお)寒潮(かんちょう)・氷海(ひょうかい)・冬の浜(ふゆのはま)

冬の海の俳句と季語大きいことを表す「う」と水の「み」が結びつき、「うみ」となった。また海は、母なる海として「産み」に結び付けられることもある。

【冬の海の俳句】

ふゆしほの音の昨日をわすれよと  久保田万太郎
たわむれに老い行く如し冬の海  永田耕衣

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季語|春の海(はるのうみ)

三春の季語 春の海

春濤(しゅんとう)春の波(はるのなみ)春潮(しゅんちょう)春の潮(はるのしお)

春の海の俳句と季語大きいことを表す「う」と水の「み」が結びつき、「うみ」となった。また海は、母なる海として「産み」に結び付けられることもある。
穏やかなイメージのある「春の海」であるが、その表情はゆたか。春一番に始まる嵐で荒れる日がある一方、晩春に近づくにつれ、穏やかな表情を見せることが多くなる。
宮城道雄の箏曲「春の海」は、瀬戸内海をイメージしていると言われている。

【春の海の俳句】

春の海ひねもすのたりのたりかな  与謝蕪村
島々に灯をともしけり春の海  正岡子規

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季語|秋の海(あきのうみ)

三秋の季語 秋の海

秋の潮(あきのしお)・秋潮(しゅうちょう)・秋の波(あきのなみ)・秋の浜(あきのはま)

秋の海の俳句と季語大きいことを表す「う」と水の「み」が結びつき、「うみ」となった。また海は、母なる海として「産み」に結び付けられることもある。

【秋の海の俳句】

夕暮はいつもあれども秋の海  岩田凉菟

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季語|夏の海(なつのうみ)

三夏の季語 夏の海

夏海(なつうみ)・夏濤(なつなみ)夏の波(なつのなみ)・夏の潮(なつのしお)・夏潮(なつしお)・青葉潮(あおばしお)・青潮(あおしお)・夏の浜(なつのはま)・青岬(あおみさき)

夏の海の俳句と季語大きいことを表す「う」と水の「み」が結びつき、「うみ」となった。また海は、母なる海として「産み」に結び付けられることもある。
海水浴客が訪れる夏の海は、四季を通じて最も賑やかになる。夏は、海の青さが最も印象的な季節である。

【夏の海の俳句】

よるべなく光あかるし夏の浜  山口誓子
島々や千々に砕けて夏の海  松尾芭蕉

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