初夏の季語 筍飯
筍ご飯(たけのこごはん)
筍を使った炊き込みご飯を、筍飯という。
江戸時代には、目黒は孟宗竹の名産地として知られ、目黒不動の門前町では筍料理が提供されていた。中でも筍飯は評判で、ここから庶民にも広がっていったと考えられる。
ただし、角伊勢・大黒屋・内田屋といった名の知れた料亭には、名物の筍飯よりも給仕をする妙齢の女性を目当てにする客が多かったようで、正岡子規の「病牀六尺」には、その思い出が綴られている。
子規が訪れたのは、明治27年の3月末。牡丹亭で筍飯を持ってきてくれた十七、八の女性に恋してしまった。子規は思い出に、「筍や目黒の美人ありやなし」の俳句を詠んでおり、よほど印象に残ったものと思われる。
▶ 関連季語 筍(夏)
【筍飯の俳句】
目黒なる筍飯も昔かな 高浜虚子

夜桜を観賞するために焚く篝火を、「花篝」と言う。電灯を入れた提灯は、「花雪洞(はなぼんぼり)」と言う。
ツツジ科アセビ属の常緑低木で、山地に自生する。3月から4月頃に白い壺のような花をたくさんつけて、独特のにおいがある。園芸品種には、ピンクの花をつけるものもある。
「八重桜」は、八重咲きになる桜の総称で、通常の桜は5弁なのに対し、6枚以上の花弁をつける。また、咲き方にも呼称があり、15枚までのものを半八重咲、5枚の花と半八重咲が混合しているものを一重八重咲、20枚から70枚の花弁で咲くものを八重咲、100枚以上のものを菊咲と呼ぶ。
現代では「灌仏会」と呼ぶことが多いが、4月8日の釈迦の誕生日に、宗派を問わず仏寺で行われる法会を「仏生会」という。本来は旧暦4月8日の祭りであるが、日本では新暦4月8日に祝うところが多い。明治の改暦後に新暦で祝うようになって、桜の季節と重なるようになったために「花祭」と呼ばれるようになった。
山に咲く桜を総称して山桜とも呼ぶが、バラ科サクラ属の落葉高木に「ヤマザクラ」という品種があり、古来より日本の山野に自生して親しまれてきた。20mを超える高木になり、「狩宿の下馬ザクラ」は樹齢800年を超える長寿を誇る。
桜の開花期間に降る雨のことを「花の雨」という。桜の花の散りしきる様を雨に見立てて「花の雨」ということもあるが、こちらは「花吹雪」という方が一般的。
花見に行く時に着る晴れ着を「花衣」という。古くは、表が白で裏が紫の桜襲(さくらがさね)という色合いの衣を「花衣」と言い、春に着用した。
夏季には、地上が熱せられることで上昇気流が発生しやすく、それにともなって生じる積乱雲が電位差を生み、雲間あるいは地上との間で放電が起こる。この時に生じる雷鳴と稲妻を「雷」という。気象庁の定義では、「雷電がある状態。電光のみは含まない」とあり、「雷」という場合には必ず雷鳴を伴う。