俳句検索結果



笹鳴や愁はいつもあたらしき　　竹久夢二　季
舞姫のだらり崩れる牡丹かな　　竹久夢二　季
加比丹の帯をかたみや春浅し　　竹久夢二　季
朝顔や極道にわれ成果てつ　　竹久夢二　季
別るゝやまだ朝顔の露ながら　　竹久夢二　季
風鈴のうごかぬほどの戀心　　竹久夢二　季
野茨やこの道ゆかばふるさとか　　竹久夢二　季
百合が香や愁はいつもあたらしき　　竹久夢二　季
蟲なくや戀は心の片隅に　　竹久夢二　季
秋立つや葉の落ちぬ木も寂しかり　　竹久夢二　季
初雁や尖りし山の暮残る　　竹久夢二　季
足音をまつ明暮や萩の花　　竹久夢二　季
竹の葉の細りや星のわかれかな　　竹久夢二　季
花の下「かあいいピスの墓」とあり　　竹久夢二　季
ほつれ毛に遊ぶ風あり青すだれ　　竹久夢二　季
誰も来よ今日小正月よく晴れし　　星野立子　季
衰ふや一椀おもき小正月　　石田波郷　季
あさがほの咲く見て今日も過すなり　　夏目成美　季
はや秋の星おもしろくなりにけり　　夏目成美　季
初蝶やつめたい土をとび離れ　　夏目成美　季
藪寺や筍月夜時鳥　　夏目成美　季
陽炎や昔し戀せし道の草　　夏目成美　季
淋しさにつけて飯食ふ秋の暮　　夏目成美　季
東海道残らず梅になりにけり　　夏目成美　季
隅々にもの置く冬の夜はをかし　　夏目成美　季
橋一つ越す間を春の寒さ哉　　夏目成美　季
魚くふて口なまぐさし昼の雪　　夏目成美　季
巨き漢の尿は沼なす枯芭蕉　　角川源義　季
壮行や深雪に犬のみ腰をおとし　　中村草田男　季
長雨の雲吹き出せ青あらし　　山口素堂　季
名もしらぬ小草咲さく野菊かな　　山口素堂　季
哀れさやしくるゝ頃の山家集　　山口素堂　季
蛙子のかへるにならぬ水もなし　　栗田樗堂　季
秋風や人ほど死なぬものはなし　　栗田樗堂　季
草の戸乃ふるき友也梅の花　　栗田樗堂　季
一畳は浮世の欲や二畳庵　　栗田樗堂　季
鉄鉢の中にも霰　　種田山頭火　季
しなばやと桜におもふ時もあり　　夏目成美　季
みどりゆらゆらゆらめきて動く暁　　荻原井泉水　季
怒にかつとして夢であったか　　荻原井泉水　季
男と女あなさむざむと抱き合ふものか　　荻原井泉水　季
咲きいづるや桜さくらと咲きつらなり　　荻原井泉水　季
我と来て遊べや親のない雀　　小林一茶　季
目出度さもちう位也おらが春　　小林一茶　季
流氷や宗谷の門波荒れやまず　　山口誓子　季
どうしようもないわたしが歩いている　　種田山頭火　季
元朝や屋根雪落ちて四方の音　　高田蝶衣　季
落魄の身を蓮に寄する一夏かな　　高田蝶衣　季
窓あけて見ゆる限りの春惜しむ　　高田蝶衣　季
若水に皺影笑ふあしたかな　　杉山杉風　季
若水にざぶと双手やはしけやし　　星野立子　季
若水に奈良井の宿の杓卸す　　阿波野青畝　季
若水に鰹のおとる涼しさよ　　宝井其角　季
手間の入るや作るもお祖師雪達磨　　伊藤信徳 　季
雪ふれば女子大もつくる雪達磨　　山口青邨　季
太陽がまぶしさ嫌ふ雪達磨　　秋元不死男　季
家々の灯るあはれや雪達磨　　渡辺水巴　季
とるとしもあなた任せぞ雪仏　　小林一茶　季
木槿咲て繪師の家問ふ三嶋前　　正岡子規　季●
スキー穿きこの子可愛や家はどこ　　富安風生　季
雪挿しに長路のスキー休めあり　　山口誓子　季
スキーの娘中禅寺湖を眼に湛へ　　川端茅舎　季
スキーヤー伸びつ縮みつ雪卍　　松本たかし　季
打拓く野の漠々に焚火かな　　小杉余子　季
とつぷりと後ろ暮れゐし焚火かな　　松本たかし　季
焚火かなし消えんとすれば育てられ　　高浜虚子　季
はこべらや焦土のいろの雀ども　　石田波郷　季●
寒い月ああ貌がない貌がない　　富沢赤黄男　季
秋風の下にゐるのはほろほろ鳥　　富沢赤黄男　季
灯をともし潤子のやうな小さいランプ　　富沢赤黄男　季
折沈む竹のうへなる氷りかな　　高桑闌更　季
せゝなぎや氷を走る炊ぎ水　　小林一茶　季
叩きたる氷の固さ子等楽し　　中村汀女　季
草摺りの氷ふるふや歩わたり　　与謝蕪村　季
厚氷びしりと軋みたちあがる　　加藤楸邨　季
早苗挿す舞の仕草の左手右手　　山口誓子　季
朝顔や女俳人の垣穂より　　富田木歩　季
十五夜や母の薬の酒一合　　富田木歩　季
嫁入りを見に出はらつて家のどか　　富田木歩　季
明け寒き嵐の中の鷄の聲　　富田木歩　季
かそけくも咽喉鳴る妹よ鳳仙花　　富田木歩　季
枸杞茂る中よ木歩の残り居る　　富田木歩　季
鴛や池におとなき樫の雨　　与謝蕪村　季
梅が香や乞食の家も覗かるゝ　　宝井其角　季
徂徠其角並んで住めり梅の花　　夏目漱石　季
霜の鶴土にふとんも被されず　　宝井其角　季
名月や畳の上に松の影　　宝井其角（雑談集）　季●
おぼろとは松の黒さに月夜かな　　宝井其角　季
二三枚重ねてうすし桜貝　　松本たかし　季
砂も亦美しきかな桜貝　　高浜虚子　季
身の上の相似て親し桜貝　　杉田久女　季
陽炎や干し広げたる網の中　　大須賀乙字　季
かげろふに遠巻かれつつ磯づたふ　　篠原梵　季
かげろふや小磯の砂も吹きたてず　　宝井其角　季
糸遊によろづ解行都哉　　高桑闌更　季
入かゝる日も糸ゆふの名残かな　　松尾芭蕉　季
山賤のおとがい閉るむぐらかな　　松尾芭蕉　季
咲満る花に淋しき曇り哉　　正岡子規　季
花ぐもり朧につづくゆふべかな　　与謝蕪村　季
音楽漂う岸侵しゆく蛇の飢　　赤尾兜子　季