俳句検索結果



少年どち若葉染みに来くつわ展　　古沢太穂　季
夏引の糸のもつれや妹か恋　　伊藤松宇　季
紅梅や奈良の小家の烏帽子折　　伊藤松宇　季
同し事して元日の新らしみ　　伊藤松宇　季
雄大な句を想ふ夜の野分哉　　伊藤松宇　季
柳見に結句のあらしを盛りかな　　井原西鶴　季
やなぎから日のくれかかる野道かな　　与謝蕪村　季
ほんのりと日のあたりたる柳哉　　志太野坡　季
柳さくら都は春の座敷かな　　西山宗因　季
海の紺ある時白し夏ひばり　　原コウ子　季
ヒロシマへつづく夾竹桃の道　　青柳志解樹　季
たんぽぽの絮ふるさとを出奔す　　青柳志解樹　季
やすらかに割りたる冬の卵かな　　青柳志解樹　季
じゃんけんで負けて螢に生まれたの　　池田澄子　季
女髪より枯草を取り別れけり　　秋元不死男　季
枯草原白猫何を尋ねゆくや　　石田波郷　季
枯草の一すぢ指にまきてはとく　　横山白虹　季
地の果てゆ草枯れ寄する二克山　　臼田亞浪　季
草枯や海士が墓皆海に向く　　石井露月　季
初夏に開く郵便切手ほどの窓　　有馬朗人　季
草餅を焼く天平の色に焼く　　有馬朗人　季
露を置く野のキリストの足の釘　　有馬朗人　季
日向ぼこ大王よそこどきたまへ　　有馬朗人　季
思ふことかがやいてきし小鳥かな　　石田郷子　季
ことごとくやさしくなりて枯れにけり　　石田郷子　季
妻よ我が短日の頬燃ゆるかな　　石田波郷　季
散る花を南無阿弥陀仏と夕哉　　荒木田守武　季
元日や神代のことも思はるる　　荒木田守武　季
鷹一つ見つけてうれし伊良古崎　　松尾芭蕉（笈の小文）　季
鷹来るや蝦夷を去る事一百里　　小林一茶　季
鷹消えぬはるばると眼を戻すかな　　中村草田男　季
春の風ルンルンけんけんあんぽんたん　　坪内稔典　季
たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ　　坪内稔典　季
びわは水人間も水びわ食べる　　坪内稔典　季
水中の河馬が燃えます牡丹雪　　坪内稔典　季
三月の甘納豆のうふふふふ　　坪内稔典　季
白葱のひかりの棒をいま刻む　　黒田杏子　季
つんつんと遠ざかりけりみちをしえ　　星野立子　季
傷舐めて母は全能桃の花　　茨木和生　季
水替の鯉を盥に山桜　　茨木和生　季
長持に春かくれゆく衣がへ　　井原西鶴　季
大晦日定めなき世の定めかな　　井原西鶴　季
天皇の白髪にこそ夏の月　　宇多喜代子　季
白虹の現れ消えぬ春の昼　　松本たかし　季
三月やモナリザを賣る石畳　　秋元不死男　季
三月の声のかかりし明るさよ　　富安風生　季
初湯してうすぼんやりとおもふこと　　高沢良一　季
去年よりの雪小止みなき初湯かな　　久保田万太郎　季
はじめての鮒屋泊りをしぐれけり　　夏目漱石　季
象潟の雨なはらしそ合歓の花　　井上井月　季
山吹に名をよぶ程の滝もがな　　井上井月　季
面白うてやがて悲しき鵜舟かな　　松尾芭蕉　季
落栗の座を定むるや窪溜り　　井上井月　季
親椀につぎ零したり今年酒　　井上井月　季
別れ端のきげむ直しや玉子酒　　井上井月　季
目出度さも人任せなり旅の春　　井上井月　季
芦の穂やまねく哀れよりちるあはれ　　八十村路通　季
日にたつや海青々と北の秋　　八十村路通　季
芭蕉葉は何になれとや秋の風　　八十村路通　季
衣更着のかさねや寒き蝶の羽　　広瀬惟然　季
佐渡ヶ島ほどに布団を離しけり　　櫂未知子　季
コスモスなどやさしく吹けば死ねないよ　　鈴木しづ子　季
三月や茜さしたる萱の山　　芥川龍之介　季
日を追はぬ大向日葵となりにけり　　竹下しづの女　季
ひとたびは夫帰り来よ曼珠沙華　　石田あき子　季
曼珠沙華消えてしまひし野面かな　　石橋秀野　季
短夜の看護り給ふも縁かな　　石橋秀野　季
西日照りいのち無惨にありにけり　　石橋秀野　季
編笠に須臾の冬日の燃えにけり　　石橋秀野　季
凍雲や甲斐なき言をうしろ影　　石橋秀野　季
青桐の三本の影かたまりぬ　　野村喜舟　季
青桐の向ふの家の煙出し　　高野素十　季
巫女下るお山は霞濃くなりて　　山口青邨　季●
前にゐてうしろへゆきし蜻蛉かな　　今井杏太郎　季
老人と老人のゐる寒さかな　　今井杏太郎　季
ひまはりの種蒔きにゆく男たち　　今井杏太郎　季
みづうみの水がうごいてゐて春に　　今井杏太郎　季
やわらかき母にぶつかる蚊帳の中　　今井聖　季
球場に万の空席初燕　　今井聖　季
かきよせて又蟷螂の草移り　　正岡子規　季
夢のいろのうす紅や花りんご　　及川貞　季
八ヶ岳仰ぐやわらび手にあまり　　及川貞　季
梅雨ふかし戦没の子や恋もせで　　及川貞　季
ネクタイの端が顔打つ春疾風　　及川貞　季
てふてふや遊びをせむとて吾が生れぬ　　大石悦子　季
イエスよりマリアは若し草の絮　　大木あまり　季
火に投げし鶏頭根ごと立ちあがる　　大木あまり　季
野遊びの終り太平洋に出づ　　大串章　季
笛吹いて了る童話よ遠嶺に雪　　大嶽青児　季
死ぬときは箸置くやうに草の花　　小川軽舟　季
ソーダ水方程式を濡らしけり　　小川軽舟　季
地下街の列柱五月来たりけり　　奥坂まや　季
万有引力あり馬鈴薯にくぼみあり　　奥坂まや　季
嬰生まるはるか銀河の端蹴つて　　小澤克己　季
本の山くづれて遠き海に鮫　　小澤實　季
夏芝居監物某出てすぐ死　　小澤實　季
たれ刷いてうなぎの艶やさらに刷く　　小澤實　季
林中にわが泉あり初茜　　小澤實　季
ゆたんぽのぶりきのなみのあはれかな　　小澤實　季
大寺のいくつほろびし日向ぼこ　　小澤實　季