俳句検索結果



竈猫打たれて居りし灰ぼこり　　中村汀女　季
雪の日や巨燵の上に眠る猫　　正岡子規　季
陽炎に何やら猫の寝言哉　　小林一茶　季
陽炎や縁からころり寝ぼけ猫　　小林一茶　季
猫の恋人のきげんをとりながら　　小林一茶　季
虫干に猫もほされて居たりけり　　小林一茶　季
どら猫のけふもくらしつ草の花　　小林一茶　季
年の内に春は来にけり猫の恋　　小林一茶　季
としの夜や猫にかぶせる鬼の面　　小林一茶　季
一番に猫が爪とぐ衾哉　　小林一茶　季
侘ぬれば猫のふとんをかりにけり　　小林一茶　季
火をうてば軒に啼あふ雨蛙　　内藤丈草　季
飯炊いて妻旅に立つ雨蛙　　秋元不死男　季
雨蛙ねむるもつとも小さき相　　山口青邨　季
青蛙喉の白さを鳴きにけり　　松根東洋城　季
枝蛙泣くせはしさに踏みまよふ　　水原秋桜子　季
雨蛙芭蕉にのりてそよぎけり　　宝井其角　季
河鹿啼く水打つて風消えにけり　　臼田亞浪　季
河鹿聴く我一塊の岩となり　　福田蓼汀　季
遅き月蕗にさしゐる河鹿かな　　加藤楸邨　季
耿々と河鹿の笛に渓の天　　秋元不死男　季
うさくさをうしろに捨てゝ夏の月　　正岡子規　季
これやこの江戸紫の若なすび　　西山宗因　季
なにかが恋し茄子の面に山羊映りつつ　　中村草田男　季
茄子もぐや日を照りかへす櫛のみね　　杉田久女　季
うれしさよ鬼灯ほどに初茄子　　岩田涼菟　季
めづらしや山を出羽の初茄子　　松尾芭蕉　季
唐がらしあけをうばふやなすびあへ　　山口素堂　季
先たのむ椎の木もあり夏木立　　松尾芭蕉　季
真夜中やふりかはりたる天の川　　服部嵐雪　季
更け行くや水田の上の天の川　　広瀬惟然　季
筆留て打払ひけり火取虫　　高桑闌更　季
灯取虫這ひて書籍の文字乱れ　　高浜虚子　季
稲妻の誘ひ出してや火取虫　　内藤丈草　季
火蛾落つる灯下に湖の魚来る　　高浜年尾　季
翅ふりて灯蛾産卵す灯のいろに　　加藤楸邨　季
灯虫さへすでに夜更のひそけさに　　中村汀女　季
石鎚も南瓜の花も大いなり　　富安風生　季
おそろしや石垣崩す猫の恋　　正岡子規　季
闇の夜も又おもしろや水の星　　上島鬼貫　季
一つ家に一人寝て観る草に月　　種田山頭火　季
午下二時のしじまありけり氷水　　松根東洋城　季
冷淡な頭の形氷水　　星野立子　季
日焼顔見合ひてうまし氷水　　水原秋桜子　季
削氷を掌もて押ふること親し　　富安風生　季
氷店秩父の石を飾り立て　　山口青邨　季
匙なめて童たのしも夏氷　　山口誓子　季
片隅に旅はひとりのかき氷　　森澄雄　季
夕晴や桜に涼む浪の花　　松尾芭蕉　季
金亀虫擲つ闇の深さかな　　高浜虚子　季
雪晴の障子細目に慈眼かな　　川端茅舎　季
しんしんと雪降る空に鳶の笛　　川端茅舎　季
月の雪あをあを闇を染めにけり　　川端茅舎　季
物陰に月の雪あり一とちぎれ　　川端茅舎　季
渦巻いて芒は雪を被り居り　　川端茅舎　季
誰か来るみつしみつしと雪の門　　川端茅舎　季
雪模様卒都婆の垣をかためけり　　川端茅舎　季
乞食に話しかける我となつて草もゆ　　尾崎放哉　季
三日月にたゝむ日除のほてりかな　　渡辺水巴　季
日除して青田に沈む小家かな　　前田普羅　季
ばたばたと夕風強き日除巻く　　星野立子　季
眼のあたり怒濤相うつ日覆かな　　原石鼎　季
滞船のまばゆき日覆つらねけり　　水原秋桜子　季
だんだらの日覆見をれば海あるごとし　　篠原梵　季
いせ海苔や春を持越す青すだれ　　池西言水　季
五位六位色こきませよ青簾　　服部嵐雪　季
檝の音夕づきそめぬ青簾　　水原秋桜子　季
ほうほうと雨吹きこむや青簾　　正岡子規　季
古郷忌の風あそばすも古簾　　石田波郷　季
日は遠く衰へゐるや軒簾　　松本たかし　季
緑台を重ね掃きをり葭簀茶屋　　高浜虚子　季
まだ誰も憇はず海の葭簀張　　山口誓子　季
通るときいつも急きをる葭簀かな　　加倉井秋を　季
風に聞く季節の便り目白来る　　稲畑廣太郎　季
いまはただ眼白の鳴ける霧の木々　　水原秋桜子　季
一寸留守目白落しに行かれけん　　高浜虚子　季
木隠れて目白の覗く雀かな　　正岡子規　季
誰やらが口まねすれば目白鳴く　　正岡子規　季
夕顔やよろこぶ露の玉かづら　　北村季吟　季
夕顔に眉つくりたる蛾の遊ぶ　　後藤夜半　季
夕顔や白き鶏垣根より　　宝井其角　季
夕貌や妹見ざる間に明けわたる　　高桑闌更　季
蜩や一日一日をなきへらす　　正岡子規　季
石山の石にたばしる霰かな　　松尾芭蕉　季
飛び消ゆる菊の夜露やよばひ星　　野々口立圃　季
ふるさとももの傾きて流れ星　　中村草田男　季
戦遠し妻見し凶の流星も　　香西照雄　季
流星は切火のごとし晴夜照る　　渡辺水巴　季
流星やかくれ岩より波の音　　加藤楸邨　季
流星や墨壱丁を照らしたる　　永田耕衣　季
死の見ゆる日や山中に栗おとす　　秋元不死男　季
みなし栗ふめばこゝろに古俳諧　　富安風生　季
いがながら栗くれる人の誠かな　　正岡子規　季
栗拾ひねんねんころり言ひながら　　小林一茶　季
眸伏せて雌鹿が赤き実をつつく　　長谷川かな女　季
おれがふく笛と合はすや鹿の声　　小林一茶　季
芋の葉をごそつかせ去る鹿ならむ　　夏目漱石　季
びいと啼く尻声悲し夜の鹿　　松尾芭蕉　季●
今駆ける鹿の見られし三笠山　　池内たけし　季
鹿啼てはゝその木末あれにけり　　与謝蕪村　季