俳句検索結果(季語付き)



汗とりや弓に肩ぬぐ袖のうち  炭太祇 汗取(夏)
夏シャツに宝石なども見て歩きし  橋本風車 夏シャツ(夏)
開襟シャツ友それぞれに妻子持つ  小坂順子 開襟シャツ(夏)
吾子着て憎し捨てて美しアロハシャツ  加藤知世子 アロハシャツ(夏)
定年の無位のアロハの涼しけれ  久本十美二 アロハ(夏)
さびさびとステテコくはへ昼狐  加藤郁乎 ステテコ(夏)
甚平の紐結びやる濡手かな  皆吉爽雨 甚平(夏)
頬落ちてからの執心手毬花  伊丹三樹彦 手毬花(夏)
ひょつとして雨男かも七変化  稲畑廣太郎 七変化(夏)
金雀枝や妻子たむろす古畳  草間時彦 金雀枝(夏)
金雀花や一つの井戸を最合ひ住む  徳村千畝 金雀花(夏)
忍冬のこの色ほしや唇に  三橋鷹女 忍冬(夏)
忍冬の花のこぼせる言葉かな  後藤比奈夫 忍冬の花(夏)
忍冬の花折りもちてほの暗し  後藤夜半 忍冬の花(夏)
交れば世のむづかし薄羽織  黒柳召波 薄羽織(夏)
夏羽織着て運わるき男かな  野村親二 夏羽織(夏)
へつらへる心ぞあつき夏袴  越智越人 夏袴(夏)
腹当や相むつまじき姉弟  佐山ゆり 腹当(夏)
腹掛の腹ふくらます母の前  小山靖昭 腹掛(夏)
夏帯や庭に案内のさげ灯し  鴨下晁湖 夏帯(夏)
単帯或る日は心くじけつゝ  中村汀女 単帯(夏)
夏手袋恋の終りはいさぎよく  小坂順子 夏手袋(夏)
夏足袋や温泉宿の廊下山映る  高田蝶衣 夏足袋(夏)
三伏の日に酒のみの額かな  松木淡々 三伏(夏)
黒栄に水汲み入るゝ戸口かな  原石鼎 黒栄(夏)
沖の帆にいつも日の照り紅蜀葵  中村汀女 紅蜀葵(夏)
黄蜀葵少年つまだち鳩放つ  関利光 黄蜀葵(夏)
射干や肩より吊りし女の服  横山白虹 射干(夏)
射干も一期一会の花たらむ  石田波郷 射干(夏)
射干の炎々燃ゆる芝の中  石塚友二 射干(夏)
射干や草もむしらず寺の茶屋  原月舟 射干(夏)
えごの花ながれ溜ればにほひけり  中村草田男 えごの花(夏)
えごの花遠くへ流れ来てをりぬ  山口青邨 えごの花(夏)
夫の嘘うなづき乍らレース編む  岡本眸 レース編む(夏)
夏帽の白きが夜をへだて去る  石原八束 夏帽(夏)
汗のハンケチ友等貧しさ相似たり  石田波郷 ハンケチ(夏)
射干や露と朝日を裏表  横井也有 射干(夏)
瓜の花我が凡の日を足れりとす  古田久子 瓜の花(夏)
はや咲きぬ独身寮の瓜の花  星野麥丘人 瓜の花(夏)
添竹も折れて地に伏す瓜の花  正岡子規 瓜の花(夏)
病閑に糸瓜の花の落つる昼  正岡子規 糸瓜の花(夏)
栗飯や糸瓜の花の黄なるあり  正岡子規 糸瓜の花(夏)
さらし井や糸瓜の花に水を打つ  松瀬青々 糸瓜の花(夏)
寝る時の枕辺に匂ひ袋かな  安藤橡面坊 匂い袋(夏)
はや寝落つ夜濯の手のシャボンの香  森澄雄 夜濯ぎ(夏)
学びする几の上の蚊遣かな  与謝蕪村 蚊遣(夏)
荒波の凪ぎし夜を借る夏布団  中村汀女 夏布団(夏)
京去るや鴨川踊今宵より  池内たけし 鴨川踊(春)
夜濯ぎの更け来し水の澄みわたり  中村汀女 夜濯ぎ(夏)
くらべ馬顔みえぬまで誉めにけり  炭太祇 競べ馬(夏)
夏祭杣が赤飯豆太し  矢野絢 夏祭(夏)
洗ひやる子の細首や宵祭  馬場移公子 (夏)
賑はひて宵宮は路次も灯りけり  竹田豊英 宵宮(夏)
喧嘩していまは宝珠の無き神輿  山口誓子 神輿(夏)
竹植うるその日を泣くや村しぐれ  山口素堂 竹植う(夏)
島々に島々かくれ春の暮  久米三汀 春の暮(春)
瀧は玉だれ天女しらぶる琴を聞く  荻原井泉水 (夏)
あぢさゐに降る雨白し山王祭  渡辺亀齢 山王祭(春)
竹伐やいかづち雲の嶺に生る  岸風三樓 竹伐(夏)
布留の女は機を休みて御祓かな  中村三山 御祓(夏)
野馬追や今日したたかに馬の糞  北野登 野馬追(夏)
古き名の若衆と祇園会見たり  大森桐明 祇園会(夏)
鉾どこにとどまりゐるや雨の京  森田峠 (夏)
からくりの鉦うつ僧や閻魔堂  川端茅舎 閻魔詣(夏)
安居既に十日の雲を裁つ風や  久米三汀 安居(夏)
飛雲折々結夏の窓を鳴らしけり  五十嵐牛喆 結夏(夏)
石泉のよく湛ふるあり夏百日  内藤吐天 夏百日(夏)
夏断せん我も浪化の世ぞ恋し  大谷句仏 夏断(夏)
或時は谷深く折る夏花かな  高浜虚子 夏花(夏)
夏花折つて水渡る僧や寺見ゆる  高田蝶衣 夏花(夏)
夏の燈に橋のゆききも夜となりぬ  澄田江南 夏の燈(夏)
大嶽の闇に咫尺する夏燈  飯田蛇笏 夏燈し(夏)
中の間に蔵あり古き夏邸  高浜虚子 夏邸(夏)
夏館フランス人形窓にあり  高浜年尾 夏館(夏)
韮白し落日われをつつむとき  渡辺桂子 韮の花(夏)
胡麻の花郵便夫しばし憩ひをり  戸津川長屋 胡麻の花(夏)
日焼路を照られて来たり棉の花  山内青山 棉の花(夏)
馬鈴薯の花に曇りし二三日  加藤楸邨 馬鈴薯の花(夏)
きりん草咲けども焦土かくし得ず  岸風三樓 麒麟草(夏)
たて臼もともに踊るや祇園の会  服部嵐雪 祇園会(夏)
祇園会や真葛が原の風かほる  与謝蕪村 祇園会(夏)
鉾にのる人のきほひも都哉  宝井其角 (夏)
花冷えや一重まぶたのこけしの目  宇田零雨 花冷え(春)
幾たびもしぐれし月の庭に立つ  森白象 時雨るる(冬)
滝殿や葉のしたゝらぬ樹々もなし  三宅嘯山 滝殿(夏)
滝見茶屋大鉄瓶のたぎりをり  星野立子 滝見茶屋(夏)
泉殿急雨に魚の飛ぶ見ゆる  青木月斗 泉殿(夏)
網戸のみあたらし妻の働ける  近藤実 網戸(夏)
やゝつよき地震すぎたる葭戸かな  久保田万太郎 葭戸(夏)
語らずにゐる涼しさや簟  岡安迷子 (夏)
そくそくと夫あるごとし花筵  小坂順子 花筵(春)
或時は心悲しうす竹婦人  小沢碧童 竹婦人(夏)
藤椅子や海の傾き壁をなす  山口誓子 藤椅子(夏)
大阪に暗き町あり竹床几  光山是無 竹床几(夏)
そこはかと暮るゝ日ありぬ衣紋掛  原石鼎 衣紋掛(夏)
女住ひと見て過ぐ窓の衣紋竹  大井泉々 衣紋竹(夏)
海開かれて整はぬ波の丈  黛まどか 海開き(夏)
清貧の閑居矢車草ひらく  日野草城 矢車草(夏)
けふ癒えて妻と見んとす宵待草  田中夜人 待宵草(夏)
まちまちにゆれつつ雨の孔雀草  野口盾人 孔雀草(夏)