一波に消ゆる書初め砂浜に 西東三鬼 書初(新春)一字なほにじみひろごる試筆かな 皆吉爽雨 試筆(新春)すぐ次の駅までのこと初電車 下村梅子 初電車(新春)初電車子の恋人と乗り合はす 安住敦 初電車(新春)秩父嶺に雪来しといふ初電車 皆川盤水 初電車(新春)初旅の晴れ晴れしさよ焼津富士 大谷句仏 初旅(新春)磁石の蓋閉ぢて山旅始かな 上田五千石 旅始(新春)初旅やまだ着こなせぬ母の衣 中嶋秀子 初旅(新春)初泣を父が担いで帰るなり 豊島美代 初泣(新春)初泣を囃されて帯ゆるみけり 植村通草 初泣(新春)泣初の両手握つてやりにけり 山西雅子 泣初(新春)泣初はぽつくりの緒の痛きこと 宋岳人 泣初(新春)口重の唇がうごきて初笑 松島不二夫 初笑(新春)初笑ひたしなめつつも祖母笑ふ 星野立子 初笑(新春)初笑笑ひつかれて客の辞す 岩田淑子 初笑(新春)片言の二た言三こと初笑 水谷モト 初笑(新春)投じたる懐剣一句初句会 轡田進 初句会(新春)喜寿傘寿となり合せて初句会 石橋愛 初句会(新春)一回も名乗りをあげず初句会 荒川実 初句会(新春)改元の第一日の初句会 玉川鴦鳴 初句会(新春)指切つて血のうすうすと姫始 大野陽子 姫始(新春)姫始め闇美しといひにけり 矢島渚男 姫始(新春)襖絵の花に囲まれ姫はじめ 稲森柏郎 姫始(新春)縫取りの鶴が舞ひをり姫はじめ 宇田零雨 姫始(新春)どの寺の鐘とも知らず姫はじめ 島津城子 姫始(新春)柝を入れて仕事始の兜町 村瀬水螢 仕事始(新春)御用はじめ出生届ふところに 草村素子 御用始(新春)うつうつと御用始めを退けにけり 細川加賀 御用始(新春)痩馬を飾り立てたる初荷かな 正岡子規 初荷(新春)風が飛ばす仙台訛初荷ゆく 山田みづえ 初荷(新春)村百戸海老を栄螺を初荷とす 鈴木真砂女 初荷(新春)初売や博多のものの帯人形 大場白水郎 初売(新春)初売の五寸角材抛り出す 村山古郷 初売(新春)売初や町内一の古暖簾 高浜虚子 売初(新春)買初に買ふや七味唐辛子 石川桂郎 買初(新春)買初や手にしてかろき飛天の図 水野三世 買初(新春)買初に雪の山河の絵本かな 泉鏡花 買初(新春)買初に花菜つぼみをひとつかみ 宮岡計次 買初(新春)初市や鰤の目凍みて買はれゆく 杉本苑子 初市(新春)初市の金盞花抱へ顔隠る 宮津昭彦 初市(新春)初市の焚火受け継ぐ煤け魚婦 皆川盤水 初市(新春)初糶や跳ねては河豚の高値呼ぶ 木屋四風子 初糶(新春)織初の一打をつよくやはらかく 神尾久美子 織初(新春)初機の山彦しるき奥嶺かな 飯田蛇笏 初機(新春)西陣に白糸の荷や機初 桂樟蹊子 機初(新春)日を洩らす吉野の雲や鍬始 加藤三七子 鍬始(新春)大灘に日矢いくたびも鍬始 斎藤梅子 鍬始(新春)鍬始浅間ケ岳に雲かゝる 村上鬼城 鍬始(新春)音すべて谺となれり山始 黛執 山始(新春)色褪せし裃を着て初手斧 真木はるえ 初手斧(新春)日おもてに谺のあそぶ斧始め 木内彰志 斧始(新春)相撲取の金剛力や鏡割 村上鬼城 鏡割(新春)鏡開明日とはなりぬ演舞場 水原秋桜子 鏡開(新春)手力男かくやと鏡開きけり 京極杜藻 鏡開(新春)漁始かもめをつれて戻りくる 亀井雉子男 漁始(新春)満ちてくる潮に向かへり漁始 伊藤通明 漁始(新春)初漁のはなから太き水脈を曳き 檜紀代 初漁(新春)初漁や海境の青一文字 木内彰志 初漁(新春)福笑大いなる手に抑へられ 阿波野青畝 福笑(新春)くすくすのあとの爆笑福笑ひ 鈴木伊都子 福笑(新春)袖摺りて鼻の行方や福笑ひ 増田龍雨 福笑(新春)万歳の遠ければ遠き世のごとく 山口青邨 万歳(新春)万歳の佇み見るは紙芝居 高浜虚子 万歳(新春)をりをりは鼓を囃し万歳楽 筑紫磐井 万歳楽(新春)獅子頭背にがつくりと重荷なす 西東三鬼 獅子頭(新春)獅子舞の獅子さげて畑急ぐなり 森澄雄 獅子舞(新春)獅子舞は入日の富士に手をかざす 水原秋桜子 獅子舞(新春)一片の雲ときそへる独楽の澄み 木下夕爾 独楽(新春)独楽打の男の子薄着や佃島 小林貴子 独楽(新春)ふところに勝独楽のあり畦をとぶ 神蔵器 独楽(新春)一振りで越ゆ双六の箱根山 大石悦子 双六(新春)双六の花鳥こぼるる畳かな 橋本鶏二 双六(新春)双六の振出しのまづ花ざかり 後藤比奈夫 双六(新春)歌留多歌老いて肯ふ恋あまた 殿村菟絲子 歌留多(新春)うらめしき坊主めくりの能因め 鳥居三朗 坊主めくり(新春)読み札のいちまいを欠く歌がるた 伊藤白潮 歌がるた(新春)羽子板の重きが嬉し突かで立つ 長谷川かな女 羽子板(新春)羽子の白いまだ暮色にまぎれず突く 野澤節子 羽子(新春)大空に羽子の白妙とゞまれり 高浜虚子 羽子(新春)手毬唄かなしきことをうつくしく 高浜虚子 手毬唄(新春)数といふうつくしきもの手毬唄 鷹羽狩行 手毬唄(新春)焼跡に遺る三和土や手毬つく 中村草田男 手毬(新春)飾られて天を恋ふなり武者絵凧 矢野聖峰 武者絵凧(新春)武者凧へ血をこきざみに送りやる 坂巻純子 武者凧(新春)かの童まだ遠凧につながれる 林翔 遠凧(新春)初舞や艶といふ字のくづし方 波戸岡旭 初舞(新春)舞初やわが好きのもの所望され 高浜虚子 舞初(新春)梅の精狂ふ舞初うつくしく 山口青邨 舞初(新春)息かけて鼓を締めて能はじめ 渡辺四日女 能はじめ(新春)松蒼き切り戸くゞるや初稽古 佐野青陽人 初稽古(新春)初稽古太鼓は腰で打てといふ 菅谷東治 初稽古(新春)てんでんばらばらに四股踏み初稽古 鷹羽狩行 初稽古(新春)三味かかへ稽古はじめの妻となる 成瀬正とし 稽古始(新春)少女らの稽古始のトウ・シユーズ 佐藤明日香 稽古始(新春)居つづけの出来ぬ夜の部や初芝居 高本時子 初芝居(新春)遠き世の恋のあはれを初芝居 石井美代子 初芝居(新春)老妻のまだ泣いてゐる初芝居 長浜信利 初芝居(新春)手拭の紙屋治兵衛も二の替 後藤比奈夫 二の替(新春)鎌倉の海に真向ひ弓始 西村秋子 弓始(新春)弓始少女放つは恋の矢か 桑原白帆 弓始(新春)
俳句検索結果(季語付き)
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