カテゴリー: 晩夏
季語|凌霄花(のうぜんかずら・りょうしょうか・のうぜんのはな)
晩夏の季語 凌霄花
中国原産の、ノウゼンカズラ科の落葉性のつる性木本。
「霄」は空のことで、空をも凌ぐほどに高いところに花を咲かせるところから、「凌霄花」と呼ばれる。晩夏から秋にかけて咲かせる橙色の花は、よく目立つ。英語では、トランペットフラワーと呼ばれる。
陵苕(のうしょう・まかやき)とも呼ばれ、乃宇世宇として本草和名に載ることから、平安時代以前に渡来していたと考えられている。薬用として栽培され、日干しにした花には、利尿効果があるとされた。
花言葉は「名声」。中国では、ものに絡まりついて高く伸びていく様から、愛の象徴とされる。
鳥飼洞斎の「改正月令博物筌」には「凌霄花之詞」の引用があり、酒に酔った仙女・素娥の髪から落ちた簪が凌霄花になったという。
【凌霄花の俳句】
すこしづつ時計のくるふ凌霄花 三田きえ子
季語|夏休み(なつやすみ)
季語|蓮(はす)
晩夏の季語 蓮
蓮の花(はすのはな)・白蓮(はくれん・びゃくれん)・紅蓮(ぐれん)・はちす(はちす)
インド原産のハス科多年性水生植物。水芙蓉・水の花とも呼ぶハスの花を、「蓮華(れんげ)」とも言う。7月の誕生花で、インド・スリランカ・ベトナムでは国花になっている。
7月から8月にかけて咲く花の色は白から桃色で、朝に開花して昼には閉じる。
地下茎は「蓮根(れんこん)」で、「蓮根掘る(はすねほる)」が冬の季語になる。
花托がハチの巣に似ていることから古くは「はちす」と呼ばれており、「ハス」に転訛した。
インドでは太古から聖なる花と見なされ、ヒンドゥー教では梵天、つまり創造神・ブラフマーが座すとされる。また仏教では、仏の智慧や慈悲の象徴となっている。
日本には古くから渡来していたと考えられており、縄文から弥生時代にかけての遺跡から出てきた古代蓮が、現代に蘇っている。
維摩経に「泥中の蓮」があり、北宋時代の愛蓮説には「蓮は泥より出でて泥に染まらず」とある。また「一蓮托生」という言葉は、死後に同じ蓮花の上に生まれ変わるという意味の仏教用語であり、転じて、結果はどうあれ行動を共にすることをいう。
「蓮の糸(はちすのいと)」は極楽往生の縁を結ぶとされている。「紅蓮地獄」は、寒さのために皮膚が破れて紅色の蓮のようになるという地獄の名である。
古事記(雄略記)には、赤猪子という美しい童女が結婚を約束されるが、すっかり忘れ去られていて、年老いてから再開する話が出てくる。そこで歌われる志都歌の最後に、蓮の花を、若い盛りの比喩に用いている。
日下江の入江の蓮 花蓮身の盛人 ともしきろかも
万葉集に蓮は4首出てくるが、長意吉麻呂は
蓮葉はかくこそあるもの意吉麻呂が 家なるものは芋の葉にあらし
と、蓮の葉に似ている芋の葉に絡めて、面白く歌い上げている。
「白蓮」は、白い蓮の花のことをいうが、白い木蓮のことも「白蓮」と呼び、こちらは春の季語になる。
【蓮の俳句】
うす縁や蓮に吹かれて夕茶漬 小林一茶
鯉飛びてあだに蓮ちる夕かな 勝見二柳
季語|蝉(せみ)
晩夏の季語 蝉
油蝉(あぶらぜみ)・初蝉(はつぜみ)・蝉時雨(せみしぐれ)・蝉の声(せみのこえ)
カメムシ目に属する。蝉は、夏の季語になるものと、春の季語、秋の季語になるものがあり、夏の蝉としてニイニイゼミ、アブラゼミ、クマゼミ、ミンミンゼミが親しまれている。因みに春の季語となるものにハルゼミ、秋の季語となるものに、ツクツクボウシ、ヒグラシがある。
「7日の命」とも言われ、短命の代名詞のような蝉の存在であるが、成虫でも1カ月ほど生き続ける。幼虫からの期間を入れると、10年以上生きる種類もあり、昆虫としては寿命は長い。
雌は枯木に産卵し、幼虫は地中で生活する。羽化は夜間に行われ、成虫となった後は樹液を吸って生活する。雄のみが、求愛のために鳴く。
夏の蝉の中で一番早く鳴きはじめるのは、体の小さなニイニイゼミで、6月末に出現する。鳴き声は、その名の通り「ニイニイ」と聞きなす。一日中鳴き、夜でも街灯の近くで鳴くことがある。
アブラゼミは、油紙に似た茶色い翅を特徴とする。7月頃に出現し、午後を中心に「ジーーー」と鳴いて、暑い夏をより暑く感じさせる。
クマゼミは、沖縄にのみ生息するヤエヤマクマゼミを除けば、国内最大の蝉で、午前中に「シャオシャオ」と鳴く。7月15日前後に発生し、1カ月ほど、騒音とも言われるほどの大きな声で集団合唱する。南方系の蝉で、近年では東京でもふつうに見られるようになったと話題になっている。
ミンミンゼミは、「ミンミン」という鳴き声が特徴で、7月頃に出現し、午前中を中心に鳴く。ただし、北海道では発生が早く、6月下旬には鳴き始める。西日本では山地、東日本では平地によく見られることが知られている。映画などで日本の夏が描かれる時に使われる音響は、大概ミンミンゼミの鳴き声である。
地中から生じることから、中国では復活の象徴となっている。日本では短命の象徴として取り上げられ、抜け殻を「うつせみ」と呼ぶなど、もののあわれに結び付けられている。
万葉集の蝉の大半は秋の蝉である蜩だが、1首のみ大石蓑麻呂の歌として
石走る瀧もとどろに鳴く蝉の 声をし聞けば都し思ほゆ
が載る。ただし「うつせみ」の掲載は46首に上り、「現世」の意で用いられている。
セミの語源は中国語の「蝉(せん)」と言われているが、これはセミの鳴き声から来ている。
「おくの細道」にある芭蕉の「閑かさや~」の蝉の句は、元禄2年5月27日(1689年7月13日)に、出羽国の立石寺で詠まれたもの。蝉の種類はニイニイゼミだと言われている。
【蝉の俳句】
【アブラゼミの鳴き声】褐色の翅をもつ油蝉は、北海道から九州までの人里から山地まで幅広く生息。サクラなどのバラ科樹木に多い。真夏の暑さを増幅させるように鳴く蝉である。(YouTube 動画)
【ニイニイゼミの鳴き声】小型の蝉で、夏の季語となる蝉4種の中では、一番最初に鳴き始める。芭蕉の「閑かさや岩にしみ入る蝉の声」も、この蝉を詠んだものだと言われている。(YouTube 動画)
【クマゼミの鳴き声】かつては西日本中心に生息していたが、温暖化とともに東日本にも進出していると言われるクマゼミ。7月中旬から1か月、サクラなどの木に止まり、午前中を中心に集団で大音響で鳴く。(YouTube 動画)
【ミンミンゼミの鳴き声】蝉の声を代表するように「ミンミン」と鳴き、その鳴き声は夏の風物詩である。北海道から九州にかけて分布するが、東日本では平地部でも多く見られるのに対し、西日本では主に山間部に生息する。(YouTube 動画)
季語|青田(あおた)
季語|梅干(うめぼし)
晩夏の季語 梅干
塩漬けしたのち日干しにしたものを梅干、塩漬けのみのものを梅漬という。
6月頃に熟した梅を塩漬けにして赤紫蘇を加えて色づけした後、「土用干し」したりして出来上がる。赤紫蘇を加えないものを「白干し」などと呼ぶ。
梅干はもともと、梅酢の副産物で、中国起源の漢方薬である。日本では、頭痛への効果から、梅干片をこめかみに貼る「梅干婆さん」が現われた。現在では、防腐効果や疲労回復効果などが広く知られている。
梅干の種は「天神様」と呼ばれるが、これは、梅の花を愛でた天神様こと、菅原道真公に因む。「梅は食うともさね食うな、中に天神寝てござる」と歌われている。種を食すと、漬けても残存することのある毒素が、人体に悪影響を及ぼすことがある。
申年に作った梅干しは、食べると健康長寿になるという伝承がある。
和歌山県は梅の産地で知られるが、特産の南高梅でつくられる梅干は、最高級品として珍重されている。
【梅干の俳句】
梅干して人は日蔭にかくれけり 中村汀女
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季語|向日葵(ひまわり)
晩夏の季語 向日葵
北アメリカ原産の、キク科の一年草。一輪のヒマワリは、一つの花ではなく、外輪の黄色い花びらを構成する「舌状花」、内側の茶色い部分を構成する「筒状花」の集合体である。
太陽を追うように花を向けることから、向日葵(ひまわり)の名がつき、「あなただけを見つめる」という花言葉を持つ。ただし、竹下しづの女の句にあるように、花が咲ききってしまうと太陽を追いかけなくなり、普通は東を向いたままになる。
紀元前からインディアンは食用としており、16世紀にスペイン人が持ち帰ったことで西洋に広がった。日本には1660年頃、中国経由で伝わり、当初は「丈菊」と呼ばれた。江戸時代の絵師・伊藤若冲には「向日葵雄鳥図」があり、伝播とともに、比較的間を置かず広まったことが読み取れる。なお、大和本草(1709年)には、「花よからず、最も下品」とある。
この花を好んだ画家として、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホが知られており、生涯に12点のヒマワリを描いた。その内の一点は、損保ジャパン日本興亜美術館に常設されている。
ロシアやペルーでは国花になっている。日本では、福島県の三ノ倉高原ひまわり畑で250万本、北海道の北竜町ひまわりの里で150万本のヒマワリが花を咲かせる。東京近郊でも、神奈川県の座間市ひまわり畑が人気スポットとなっている。
【向日葵の俳句】
日を追はぬ大向日葵となりにけり 竹下しづの女
季語|睡蓮(すいれん)
晩夏の季語 睡蓮
スイレン科スイレン属の多年生水草。6月から8月にかけて花をつける。蓮と異なり、茎は水面から立ち上がらない。日本に古来自生するのはヒツジグサで、それ以外は明治時代以降の外来種か、それを交配させたもの。印象派のクロード・モネが好み、庭につくった睡蓮の池を描いた一連の絵画「睡蓮」はあまりにも有名。高知県北川村に再現された「北川村モネの庭マルモッタン公園」は、モネ財団公認の睡蓮の池がつくられたことで知られている。
ヒツジグサの語源は、未の刻に花を咲かせるところにある。夜には花を閉じてしまうことから、漢名では、睡る蓮として睡蓮の字が当てられる。